◎イスラエルとレバノンは地中海沖のカリシュ・ガス田の所有権をめぐって争っている。
2017年11月8日/レバノン南部、イスラム過激派組織ヒズボラの兵士(Mahmoud Zayyat/AFP通信/Getty Images)

イスラエル当局は2日、地中海の係争地のガス田に向け発射されたイスラム過激派組織ヒズボラの無人偵察機3機を撃墜したと発表した。

軍当局によると、ドローンはレバノン領内から発射されたという。軍は戦闘機と地対空ミサイルでこれを撃墜した。

ヒズボラは係争地に向かってドローンを発射したと認めた。

イスラエルとレバノンは地中海沖のカリシュ・ガス田(Karish gas field)の所有権をめぐって争っている。

イスラエル政府は同ガス田はイスラエルのEEZ(排他的経済水域)内にあるとしているが、レバノンもその一部が領海内にあると主張している。

ヒズボラは2日の声明で、ガス田を偵察するためにドローンを飛ばし、任務は完了したと報告した。

ヒズボラの指導者であるハッサン・ナスララ(Hassan Nasrallah)師は先週、イスラエルのガス田開発を阻止するために武力を行使すると警告した。

これに対し、イスラエルのガンツ(Benny Gantz)国防相は、「ヒズボラはレバノンの経済と繁栄に不可欠な海洋境界線に関する交渉を妨げている」と非難した。

ヒズボラはイスラエルの宿敵イランから軍事支援を受けている。

一部の専門家は、「ヒズボラはイスラエルの政情不安を利用して圧力を強める可能性がある」と指摘している。

イスラエル議会は今週解散し、ラピド(Yair Lapid)外相が暫定首相に就任した。総選挙は11月1日に予定されている。

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