◎ネタニヤフ氏とその支持者たちは選挙で選ばれたわけでもない裁判官に議会の決定を覆す権限が与えられていることに不満を表明している。
2023年3月18日/イスラエル、首都テルアビブ、政府の司法制度改革に抗議するデモ(Ohad Zwigenberg/AP通信)

イスラエルの首都テルアビブで18日、ネタニヤフ政権の司法制度改革に抗議する集会が開かれ、数万人が参加した。

このデモは今年初めから毎週定期的に行われており、11週目に突入した。

ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相は汚職容疑で公判中にもかかわらず、司法制度の見直しを政策の柱に掲げ、リベラル派で構成される最高裁の判決を覆す権限を連邦議会に付与すると誓っている。

法案が採択されれば、議会は過半数の賛成で最高裁の判決を覆すことができるようになる。

ネタニヤフ氏とその支持者たちは選挙で選ばれたわけでもない裁判官に議会の決定を覆す権限が与えられていることに不満を表明している。

テルアビブの中心部に集まった人々は国旗を掲げ「行き詰まり」「さよならネタニヤフ」などと書かれたプラカードを掲げて行進した。

報道によると、他の都市でも数百人規模の集会やデモ行進が行われたという。

ネタニヤフ氏は今週、ヘルツォグ(Isaac Herzog)大統領が示した妥協案を拒否し、野党との協議には応じないと示唆した。

AP通信によると、テルアビブの機動隊は許可エリアの外に移動したデモ隊に放水砲を見舞い、あっという間に解散させたという。

ソーシャルメディアで共有された動画には「民主主義」と唱えるデモ隊が放水砲を浴び、吹き飛ぶところが映っていた。負傷者がでたかどうかは明らかになっていない。

ネタニヤフ氏と閣僚らはデモが続いているにもかかわらず、法改正を進めると誓っている。ビジネスリーダー、法律の専門家、退役軍もデモに参加し、一部の兵士はストも辞さないと警告している。

議会は来週、修正案を審議する予定だ。

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