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イスラエル、南レバノンの要衝でヒズボラの地下トンネルを制圧

アリ・アル・タヘル丘陵は標高約600メートルに位置し、イスラエル国境から15キロほど離れている。
2026年3月29日/レバノン南部のイスラエル国境近く、イスラエル軍の空爆を受けた地区(ロイター通信)

イスラエル軍は4日、レバノン南部の戦略的要衝アリ・アル・タヘル丘陵の地下トンネルに潜伏していたヒズボラの戦闘員を排除し、同地域の作戦上の支配権を確立したと発表した。イスラエルのカッツ(Israel Katz)国防相は声明で、「この地域の任務は完了し、トンネルからテロリストを排除した」と表明した。ヒズボラはコメントを出していない。

アリ・アル・タヘル丘陵は標高約600メートルに位置し、イスラエル国境から15キロほど離れている。周辺地域を広く見渡せるため軍事的価値が高く、ヒズボラがイスラエル北部への攻撃に利用できる発射拠点や、指揮施設、武器関連施設を地下に整備していたとみられている。今回の戦闘では、一部のヒズボラ戦闘員が殺害され、残りは逃走したとイスラエル軍は説明している。

イスラエルとヒズボラを巡っては、6月に停戦合意が発表されたものの、南レバノンで緊張が続いている。イスラエルはヒズボラの武装解除と南部からの脅威除去を重視する一方、ヒズボラは武装解除を拒否しており、停戦後も散発的な衝突や軍事活動が続いてきた。アリ・アル・タヘル丘陵はこうした対立の中心的な地域の一つとなっていた。

今回の作戦には、地域的な緊張をさらに高める懸念もある。イランは先月、米国に対し、イスラエルが高地にあるヒズボラの拠点を本格的に攻撃すれば報復すると警告していた。イランはヒズボラの主要支援国で、イスラエルによる南レバノンでの軍事作戦がイランを巻き込んだより大規模な衝突へ発展する可能性が指摘されている。

一方、イスラエルは南レバノンで軍事的な存在感を強めている。今回の地下施設制圧がヒズボラの攻撃能力をどの程度低下させたのかは不明だが、地下トンネル網の破壊と要衝の確保は、イスラエルにとって南部国境地帯の安全を確保するうえで重要な成果となる。反面、停戦後も軍事的対立が収束していないことを示す動きでもあり、南レバノンの緊張が再び大規模戦闘に発展しないかが焦点となる。

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