イスラエル軍がレバノン南部を空爆、米イラン合意も対ヒズボラ戦収束せず
中東情勢は緊張緩和への期待が高まる一方で、依然として不安定な状況が続いている。
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イスラエル軍は17日、レバノン南部に対する新たな空爆を実施し、親イラン武装組織ヒズボラの関連施設を攻撃したと発表した。一方で、トランプ(Donald Trump)米大統領はイランとの暫定的な和平合意について、「恒久的なものではない」と述べ、イランが合意を順守しなければ軍事行動を再開する可能性があるとの認識を示した。中東情勢は緊張緩和への期待が高まる一方で、依然として不安定な状況が続いている。
今回の空爆はイスラエルとヒズボラの戦闘が続く南レバノンで行われた。イスラエル軍はヒズボラが保有する軍事拠点や武器関連施設を攻撃したとしている。これに対し、ヒズボラは無人機による反撃を行ったとされ、イスラエル兵が負傷したとの情報も伝えられている。戦闘によってレバノンでは100万人以上が避難を余儀なくされ、南部の都市や集落ではインフラの破壊が深刻化している。
レバノンを巡っては、米国の仲介により4月に停戦合意が成立した。しかし、イスラエルはヒズボラへの自衛措置を理由に空爆を継続、レバノン政府は停戦違反と反発している。レバノン側によると、停戦発効後もイスラエルは数千回に及ぶ空爆や爆破作戦を実施しており、停戦の実効性に疑問が投げかけられている。ヒズボラは停戦合意の当事者ではなく、双方の攻撃が断続的に続いている。
こうした中、フランで開催されたG7サミットでは、中東情勢が主要議題の一つとなった。G7首脳はレバノンでの停戦実現を求めるとともに、米国とイランの間で進められている和平枠組みを歓迎する姿勢を示した。合意案ではイランと米国の対立を沈静化させるため、60日間の停戦延長やホルムズ海峡の安定的な航行確保などが盛り込まれている。
しかしトランプ氏は17日、合意が最終的なものではないことを強調した。記者団に対し、「イランが約束を守らなければ再び爆撃することになるだろう」と述べ、軍事的圧力を維持する考えを示した。また、イスラエルのネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相については理解を示しながらも、「もう少し穏やかな対応も可能」と発言し、レバノンでの強硬姿勢に懸念をにじませた。
中東ではイランとイスラエルの直接対立に加え、ヒズボラを含む親イラン勢力を巻き込む地域紛争が続いている。停戦や和平交渉が進展したとしても、レバノン南部での戦闘や相互不信は依然として解消されておらず、今後の協議が頓挫すれば再び大規模な軍事衝突に発展する可能性も残されている。今回の空爆は和平への期待と現場の戦闘継続という中東情勢の複雑さを浮き彫りにした。
