米国、14項目から成る”覚書案”をイランに提示、協議続く
米側は14項目から成る1ページの覚書案を提示した。
.jpg)
イラン政府は6日、米国が提示した戦争終結に向けた新たな提案について、検討を進めていると明らかにした。米国とイランは2月末から続く軍事衝突の停止に向けた”覚書”の締結に近づいているとされるが、核開発やホルムズ海峡の通航問題など、双方の根本的な対立は依然として解消されていない。
報道によると、米側は14項目から成る1ページの覚書案を提示した。案には、イランがウラン濃縮活動を一時停止する一方、米国が一部制裁を解除し、凍結されているイラン資産の解放を進める内容が盛り込まれている。また、ホルムズ海峡を巡る海上輸送の制限を段階的に緩和することも含まれているという。
トランプ(Donald Trump)米大統領は6日、ホワイトハウスの記者団に対し、「過去24時間で非常に良い協議が行われた」と述べ、早期合意に期待感を示した。一方で、米政府高官の間では依然として懐疑的な見方もあり、交渉が決裂した場合には軍事作戦を再開する可能性も排除していない。
ただ、今回の提案では米国が従来強く求めてきた弾道ミサイル計画の停止や、中東各地の親イラン武装勢力(ヒズボラやフーシ派など)への支援縮小については明確に触れられていない。また、イランが保有する高濃縮ウランの処遇も未解決のままで、交渉の大きな障害となっている。イスラエルのネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相はいかなる合意にも「全ての濃縮ウランの国外搬出が必要だ」と主張している。
イラン国内では米提案への反発も強い。議会のレザイ(Ebrahim Rezayi)委員は6日、米メディアが報じた案について、「米側の願望リストにすぎない」と批判し、「戦争で達成できなかった要求を外交で押し付けようとしている」と反発した。他の議会関係者からも提案が米国寄りで、イラン側の主権や安全保障上の利益に十分配慮していないとの不満が出ている。
戦争終結への期待感を受け、国際市場では原油価格が急落。北海ブレント先物は一時11%下落し、その後やや値を戻した。ホルムズ海峡を巡る緊張緩和が世界のエネルギー供給不安の後退につながるとの見方が広がったためだ。
米国とイランの協議はパキスタンや湾岸諸国の仲介を通じて断続的に続いている。だが、核開発を巡る立場の隔たりは大きく、停戦合意が実現しても、包括的な和平に向けた道筋はなお不透明な情勢である。
