イエメン・フーシ派、サウジ4都市を攻撃、73人負傷、イランはホルムズ海峡に新たな制限区域を計画
フーシ派が攻撃対象としたのは、南部のハミース・ムシャイト、アブハー、ナジュラーン、紅海沿岸の港湾都市ジャザン。
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イエメンの親イラン組織フーシ派は8日、サウジアラビア南部の4都市にミサイルや無人機(ドローン)による攻撃を行った。サウジ当局によると、女性や子どもを含む少なくとも73人が負傷し、石油関連施設で火災が発生した。6カ月以上に及ぶイラン戦争がサウジを巻き込む形でさらに拡大する可能性が高まっている。
フーシ派が攻撃対象としたのは、南部のハミース・ムシャイト、アブハー、ナジュラーン、紅海沿岸の港湾都市ジャザン。ハミース・ムシャイトではサウジ軍の航空基地が、アブハーやナジュラーン、ジャザンでは国営石油会社に関連する施設が狙われた。衛星画像では、ジャザンの製油所上空に黒煙が広がり、アブハーの石油配送施設からも煙が上がっていることが確認された。
サウジ主導の連合軍は報復としてイエメン国内のフーシ派拠点を空爆した。フーシ派はサウジがイエメンへの攻撃を強化したことへの対抗措置だと主張しており、双方の軍事的応酬がさらに激しくなる懸念が出ている。イエメン西部では戦闘の激化により、過去3日間だけで1万8500人以上が避難したと国際移住機関(IOM)が報告している。
今回の攻撃はエネルギー市場にも影響を及ぼした。中東の石油供給をめぐる懸念が強まり、北海ブレントは一時1バレル=99ドル台まで上昇、6週間ぶりの高値を付けた。ホルムズ海峡をめぐる緊張も続いており、世界の原油供給への不安が市場を押し上げている。
一方、イランはホルムズ海峡周辺に新たな「海上制限区域」を設ける計画を明らかにしている。イラン側は米国による封鎖区域の周辺から湾岸地域に及ぶ範囲を対象とし、その区域に入る船舶を制裁・攻撃対象に加える方針を示した。米国とイランは船舶攻撃をめぐって報復を繰り返しており、ホルムズ海峡の通航量も大きく減少している。
ホルムズ海峡は中東から世界各地へ原油や液化天然ガスを運ぶ要衝で、戦争前には世界の石油供給の2割が通過していた。フーシ派によるサウジ攻撃とイランによる海峡への制限強化が重なれば、中東の軍事衝突がエネルギー供給と世界経済をさらに圧迫する可能性がある。
