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ガザ避難民、帰還の目途立たず、停戦後も続く喪失と再建への不安

2023年10月7日のハマスによる奇襲攻撃を発端とする戦争は、多数の死者と大規模な避難民を生み出した。
2025年2月8日/パレスチナ自治区、ガザ地区、捕虜交換により釈放された受刑者を出迎える人々(ロイター通信)

パレスチナ・ガザ地区で戦闘が激化した2023年10月以降、国外へ逃れた住民の多くが、停戦から1年がたった今も帰還できずにいる。パレスチナ自治政府によると、エジプトやトルコなど国外に残るガザ出身者は10万人を超える。住民たちは家族を失った悲しみを抱えながら、故郷の安全確保と復興を待ち続けている。

エジプトの首都カイロで暮らすオマル・アルハサイナ(Omar al-Hassayna)さん氏もその一人だ。2023年11月、ガザ市でイスラエル軍の空爆により住宅が破壊され、300人余りが死亡した。犠牲者にはアルハサイナさんの妻、4人の息子、4人の幼い孫が含まれていた。

アルハサイナさんはかつて、ガザで消防・安全用品の販売会社を営んでいた。戦争で事業は大きな打撃を受けたが、一部の商品は残っており、現在はそれを売って生活費を補っている。再婚もしたが、ガザが安定し、復興が始まれば故郷へ戻りたいと話している。

一方、停戦後もガザの状況はほとんど改善していない。イスラエル軍はガザの60%以上を支配し、イスラム組織ハマスに対する攻撃を続けている。パレスチナ人の多くは仮設テントなどで生活し、人道支援も十分ではなく、本格的な復興が始まる見通しは立っていない。

国外へ逃れた住民のうち、これまでに約7000人がガザへ戻ったとされる。しかし、イスラエル国内には国外へ出た住民の帰還を認めない政策を求める政治家もおり、帰還をめぐる環境は不透明だ。

2023年10月7日のハマスによる奇襲攻撃を発端とする戦争は、多数の死者と大規模な避難民を生み出した。停戦によって大規模な戦闘が抑えられても、破壊された住宅やインフラ、分断された家族を元に戻すには長い時間が必要である。

国外に残る避難民にとって、帰還とは単に国境を越えることではない。安全と住居、仕事、家族との生活を取り戻せる環境が整って初めて、故郷への帰還が現実になる。

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