◎パレスチナは国連オブザーバー国であり、長い間、国連への正式加盟を目指してきた。
米ニューヨーク州、国連本部内の安保理議場(AP通信)

中東22か国・機構が加盟するアラブ連盟(Arab League)は24日、米国がパレスチナ自治区の国連正式加盟の勧告を求める決議案に拒否権を行使したことに遺憾の意を表明した。

パレスチナは国連オブザーバー国であり、長い間、国連への正式加盟を目指してきた。

イスラエルの同盟国である常任理事国の米国はこれを拒否している。

安保理は先週の会合でこの採決を行ったものの、米国が拒否権を行使し、否決された。12カ国が賛成、イギリスとスイスは棄権した。

アラブ連盟はこれを受け、エジプト・カイロで緊急会合を開き、米国の拒否権に遺憾の意を表明した。

また同連盟は「パレスチナ国家の建設」という目標を達成するためには、国連への加盟が不可欠であると強調した。

モーリタニアの常任代表は声明で、「パレスチナ・ガザ地区で進行中の紛争は、全てのパレスチナ人の正当な権利を保障し、東エルサレムを首都とする独立国家を建設するという持続可能な政治的解決の代替案が存在しないことを証明している」と嘆いた。

アラブ連盟は1948年のイスラエル建国とそれに続く戦争の後、パレスチナを含むアラブ諸国とイスラエルとの協議を模索してきた。

しかし、パレスチナ国家の樹立は実現せず、問題解決に向けた協議が始まる見通しも全く立っていない。結果、イスラエル政府はヨルダン川西岸地区の入植地を拡大、今回のガザ紛争に発展した。

イスラエルのネタニヤフ政権はパレスチナ国家の建設と承認に断固反対している。

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