◎性的暴行疑惑で裁判にかけられているスペイシーさんが公のイベントに出席したのは数年ぶり。
米俳優のケビン・スペイシー（Kevin Spacey）さんが16日、イタリア北部トリノで伊映画界最高の栄誉である「Stella della Mole Award（生涯功労賞）」を受章した。
AP通信によると、スペイシーさんは国立映画博物館で講演し、1999年の大ヒット映画「アメリカン・ビューティー（原題：American Beauty）」を紹介したという。
性的暴行疑惑で裁判にかけられているスペイシーさんが公のイベントに出席したのは数年ぶり。チケットは完売したようだ。
スペイシーさんは1995年の映画「ユージュアル・サスペクツ（原題：The Usual Suspects）」でアカデミー助演男優賞、アメリカン・ビューティーではアカデミー主演男優賞を受賞。さらに、米ドラマ「ハウス・オブ・カード 野望の階段（原題：House of Cards）」ではホワイトハウス入りを目指す下院議員を熱演し、ゴールデングローブ賞を獲得している。
しかし、一連の疑惑でドラマシリーズは打ち切り。公の場に登場する機械も激減した。
スペイシーさんが主演したフランコ・ネロ監督の映画「The Man Who Drew God（原題）」はトリノで撮影されている。
報道によると、スペイシーさんはこの映画を含む自身のキャリアについて、トリノの国立映画博物館でインタビューを受ける予定だという。
ロンドン地裁は昨年、スペイシーさんを強制わいせつ罪3件、性的暴行罪3件、同意なしに性的行為を行わせた罪1件で追起訴した。この裁判は6月に始まる予定。スペイシーさんは容疑を否認している。
ニューヨーク地裁は昨年10月、俳優のアンソニー・ラップ（Anthony Rapp）さんが起こした性的暴行訴訟でスペイシーさんの主張を支持した。
ラップさんは無名のブロードウェイ俳優だった14歳の時にスペイシーさんに虐待を受けたと告発したが、判事は証拠不十分としてこの訴えを退けた。
スペイシーさんは以前、米マサチューセッツ州のバーで男性の体を触ったと告発されたものの、検察はその後、告訴を取り下げている。
一方、ロサンゼルス地裁は昨年8月、スペイシーさんに対し、「ハウス・オブ・カード 野望の階段」の制作会社に損害を与えたとして、3090万ドルを支払うよう命じた。
