◎国際チームの研究者たちは、これまでに発見された中で最も古いマンモスの身体の一部をロシアのチュクチ自治管区、ウランゲリ島で発見した。
グレブ・ダニロフ氏/ロシア、チュクチ自治管区のウランゲリ島、ラブ・ダレーン氏(左)とパトリシア・ペチュネロヴァ氏

シュプリンガー・ネイチャーが2月17日に発表したレポートによると、シベリアの北東部で数百万年前のマンモスの巨大な牙が発見されたという。

国際チームの研究者たちは、これまでに発見された中で最も古いマンモスの身体の一部をロシアのチュクチ自治管区、ウランゲリ島で発見した。

今回発見された牙は、100万年以上前に地球を歩き回っていたマンモスの謎を解き明かすと期待されている。

クレストフカと名付けられたマンモスの牙は約165万年前、アディチャは約134万年前、チュコチヤは約87年前のものと推定された。

研究によると、クレストフカは約266万年前から178万年ほど前に他のマンモスから分岐したマンモスの牙と推定されたという。このマンモスは約150万年前に北米に入り、ケナガマンモスを生み出した系統のひとつと考えられている。

ストックホルムの古遺伝学センターのラブ・ダレーン教授は報告の中で、「今回発見したマンモスのDNAは信じられないほど昔のものです」と述べた。

ラブ・ダレーン氏/ロシア、チュクチ自治管区のウランゲリ島、マンモスの牙

報告によると、これまで収集された中で最も古い動物のDNAは、2013年に見つかった約76万年から56万年ほど前の馬の組織だったという。

昨年7月にはシベリア北部の湖で保存状態の良いマンモスの組織(頭蓋骨、じん帯、下顎、肋骨など)が発見された。

ケナガマンモスは約1万年前に絶滅したと考えられているが、科学者たちはマンモスの小グループが数千年前までウランゲリ島に生息していた可能性もあると指摘している。

マンモスは約500万年前に誕生し、アフリカ大陸から北半球まで生息域を広げたと考えている。

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