◎スペインとポルトガルでは山火事が多発しており、この熱波と乾燥が炎を後押しする可能性がある。
2022年7月12日/ポルトガル、中部レイリア郊外の集落、水をまく女性(Joao Henriques/AP通信)

スペインとポルトガルの気象当局は12日、アフリカ北部から流れ込む熱波がもたらす酷暑と乾燥は数日続く見込みと発表した。

両国の気温は多くの地点で40度を超えており、山火事を悪化させる可能性がある。

ポルトガルの予報官は南部アレンテージョ地方の気温が最も高くなると予想している。14日と15日は46度に達する可能性がある。

スペインの気象庁は広い範囲で41~42度に達すると予想した。首都マドリードの最高気温は連日40度以上を記録し、カラカラに乾燥している。

気象専門家によると、北アフリカの乾燥した暖かい暖気がイベリア半島の気温を押し上げているという。

スペインとポルトガルでは山火事が多発しており、この熱波と乾燥が炎を後押しする可能性がある。

スペイン政府は南西部エストレマドゥーラ州の山火事について、少なくとも25㎢が焼け、7つの村から約400人が避難したと報告している。

エストレマドゥーラ州政府の報道官は12日、「消防士300人が対応に当たっているが、炎は延焼し続けている」と報告した。報道官によると、国軍の即応チーム100人が消火活動を支援しているという。

ポルトガルの中部でも数百人の消防士が炎と戦っている。中部レイリア郊外の村では住民も消火活動に参加した。当局によると、民家数戸が焼失し、数十人が避難を余儀なくされたという。

ポルトガル政府は先週末、全国の警戒態勢を「厳戒」に引き上げ、15日まで維持すると発表していた。

コスタ(António Costa)首相は今週予定していたモザンビーク訪問を延期し、レベロデソウザ(Marcelo Rebelo de Sousa)大統領もニューヨークの国連本部イベントへの出席を取りやめている。

EUの執行機関である欧州委員会は先週、「欧州は過去に類を見ない厳しい自然災害に直面している」と警告した。

2022年7月12日/ポルトガル、中部レイリア郊外の集落(Joao Henriques/AP通信)
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