◎火災は島の西側で発生。家屋少なくとも12戸が全焼した。
2023年7月15日/スペイン、カナリア諸島のラ・パルマ島西部で発生した山火事(Europa Press/AP通信)

スペイン・カナリア諸島のラ・パルマ島で山火事が発生し、2000人以上が避難を余儀なくされた。地元当局が15日、明らかにした。

それによると、火災は島の西側で発生。家屋少なくとも12戸が全焼したという。死傷者は報告されていない。

山火事が発生したエリアは比較的なだらかで、炎が燃え広がりやすいと伝えられている。消防によると、焼失面積は15日午前の時点で推定45㎢(東京ドーム962個分)。

影響を受けた地域の自治会長は地元メディアの取材に対し、「炎は急速に燃え広がっているように見える」と語った。

消防によると、消防飛行機10機が消火活動に当たり、大型の放水装置を住宅地周辺に配備する予定だという。

火災が起きた西側は森林に覆われた丘陵地帯であり、住宅が点在している。2021年のクンブレビエハ火山の噴火で被害を受けた地域とは離れている。

この火山噴火では7000人以上が避難を余儀なくされ、約3000戸の建物が被害を受けたが、幸い死傷者は報告されなかった。

地元メディアによると、火災が発生した地域は干ばつに見舞われている本土と同様、この数週間、ほとんど雨が降っていなかったという。

スペインを含む南ヨーロッパの広い範囲が猛烈な熱波に覆われている。

スペインはこの3年、高温と干ばつに悩まされてきた。北部アストゥリアス自治州で3月に発生した山火事は放火もしくは火の不始末によるものと考えられている。

2021年10月16日/スペイン、カナリア諸島のラ・パルマ島、クンブレビエハ火山から流れ出た溶岩(Getty Images/AFP通信)
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