◎カタルーニャの雨量は3年近く平年を下回っている。
スペイン、バルセロナの通り(Emilio Morenatti/AP通信)

スペイン・カタルーニャ自治政府は7日、最近の降雨によりダムの貯水率が改善したため、バルセロナを含む広範囲に課していた給水制限を緩和すると発表した。

同政府は昨夏、深刻な水不足を受け、干ばつ非常事態を宣言。その後、貯水率が回復したため、宣言を解除したものの、今年2月、再び市内のダム・貯水池の貯水率が16%を下回ったとして、非常事態を宣言した。

気象台によると、カタルーニャの雨量は3年近く平年を下回っている。

しかし、ここ数週間の降雨により、貯水率は25%近くまで回復。全国の貯水率は6日時点で66%となっている。

今回の制限緩和により、1日あたりの水使用量が1家族200リットルから230リットルに引き上げられる。

カタルーニャ自治州の水道局によると、1家庭が使用する水の量は1日平均116リットルほどだという。

農家に課していた削減量は通常の80%から40%に。工業用水は25%から15%に軽減された。

カタルーニャ自治州はバルセロナの飲料水を確保する取り組みの一環として、10月までに海水を淡水化する浮体式プラントを沖合に設置する予定だ。

同政府の広報担当はSNSなどに声明を投稿。「給水制限を一部緩和したが、干ばつは終わっていないと認識し、水を無駄遣いしないライフスタイルを確立してほしい」と市民に呼びかけた。

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