◎カンラオン山は3日夜に噴火。噴煙の高さは5000メートルに達した。
2023年6月11日/フィリピン、アルバイ州のマヨン山(Getty Images)

フィリピン中部ネグロス島にあるカンラオン山(標高2470メートル)が噴火し、麓の住民700人以上が避難を余儀なくされた。政府が4日、明らかにした。

それによると、カンラオン山は3日夜に噴火。噴煙の高さは5000メートルに達した。

カンラオン山の南方には人口約6万人のカンラオン市がある。市当局は緊急警報を出し、市民に警戒を呼び掛けた。

当局はフィリピン火山地震研究所の勧告に基づき、周辺住民に避難指示を出した。

大統領府によると、数百人が陸軍と警察のトラックで安全な場所に避難し、150人以上が2つの避難所に身を寄せている。死傷者は確認されていない。

火山地震研究所はカンラオン山の噴火警戒レベルを5段階のうち中程度の警戒を示すレベル2に引き上げた。

地元メディアによると、カンラオン山は国内で最も活発な24の火山のひとつである。

AP通信の取材に応じた避難者の男性は「噴火音は非常に大きく、恐怖のあまり悲鳴を上げる人もいた。火山灰がバラバラと屋根にぶつかり、まるで戦場にいるようだった」と語った。

マルコス・ジュニア(Ferdinand Marcos Jr.)大統領は声明で、「少なくとも170世帯の796人がカンラオン市や他の近隣地域の避難所などに移動した」と述べ、陸軍と警察にいつでも出動できる体制を維持するよう命じたと明らかにした。

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