◎南西部ゲレロ州アカプルコ郊外の集落は2度大雨に見舞われ、多くの住宅が浸水。停電と断水が復旧する見込みは立っていない。
2024年9月30日/メキシコ、南西部ゲレロ州アカプルコ郊外の通り(AP通信)

大雨に見舞われたメキシコ南部の被災地で陸軍・消防・警察による救助活動が続いている。政府は9月30日、2つの州で17人の死亡を確認したと明らかにした。

大雨をもたらした熱帯低気圧は先週、カテゴリー3の勢力で南部に上陸したハリケーン・ジョンの残骸であり、一度勢力を弱めてものの、27日に勢力を増し、南部に再上陸した。

南西部ゲレロ州アカプルコ郊外の集落は2度大雨に見舞われ、多くの住宅が浸水。停電と断水が復旧する見込みは立っていない。

現地メディアによると、陸軍の増援部隊がこの町に支援物資を届けたという。

30日に退任するオブラドール(Andrés Manuel López Obrador)大統領は最後の記者会見で、15人の死亡を確認したと発表。その後、大統領府はゲレロ州の東に隣接するオアハカ州でも2人が死亡したと報告した。

ジョンは23日にカテゴリー3まで急成長。ゲレロ州アカプルコ郊外に上陸した。

<ハリケーンの勢力>
▽カテゴリー1:風速 33~44(m/s)
▽カテゴリー2:風速 43~49(m/s)
▽カテゴリー3:風速 50~58(m/s)
▽カテゴリー4:風速 58~70(m/s)
▽カテゴリー5:風速 70~(m/s)

ジョンはその後、勢力を弱めて熱帯低気圧になったものの、メキシコ湾で再び勢力を増し、南部に大雨をもたらした。

多くの市民が最初の風より雨の方がきつかったと証言している。一部地域の23~27日の雨量は1000ミリ近くに達した。これはこの地域の年間雨量の80%に相当する。

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