パキスタンとクウェート、防衛協定の拡大について協議
パキスタンは2025年にサウジアラビアと相互防衛協定を締結。現在、複数の湾岸諸国が同様の安全保障協力に関心を示している。
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パキスタンとクウェートが防衛協力協定の拡大に向けた協議を進めている。ロイター通信が17日に報じた。協議は初期段階にあるものの、軍事協力の強化に加え、エネルギー分野での連携や投資拡大も柱となる見通しで、中東情勢が緊迫する中、両国の戦略的な関係強化につながる可能性がある。
ロイターによると、現在の協力は軍事訓練や合同演習が中心だが、クウェート側はこれを大幅に拡充し、パキスタン軍の関与を強めたい考えを示している。背景には、米国とイランの対立激化に伴う湾岸地域の安全保障環境の悪化がある。クウェートには米軍部隊が駐留しており、地域情勢の不安定化を受けて、防衛体制の強化を急いでいるとみられる。
一方、パキスタンは防衛協力の見返りとして、エネルギー協力や投資の拡大を重視している。具体的には、燃料の安定供給や石油備蓄施設の整備などが協議の対象となっている。慢性的なエネルギー不足や経済の立て直しが課題となるパキスタンにとって、資源国であるクウェートとの関係強化は経済面でも大きな意義を持つ。
ただ、パキスタン政府関係者は、現時点で戦闘部隊の派遣は検討していないと説明している。協議は今後の地域情勢によって内容が変わる可能性があり、正式な合意に至るかどうかは不透明だ。また、パキスタンはイランと約900キロに及ぶ国境を接し、湾岸諸国とイランの双方と関係を維持しながら仲介役を担ってきた経緯がある。防衛協力を拡大すれば、中立的な立場の維持が難しくなるとの見方も出ている。
パキスタンは2025年にサウジアラビアと相互防衛協定を締結。現在、複数の湾岸諸国が同様の安全保障協力に関心を示している。今回の協議もその流れの一環と位置付けられる。中東では米国とイランの対立が続き、地域全体の安全保障環境は不安定さを増している。専門家は、防衛協力の枠組みが拡大すれば湾岸諸国の抑止力強化につながる一方、パキスタンが地域紛争に巻き込まれるリスクも高まると指摘している。
