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イエメン南部沖で武装集団がケミカルタンカーを拿捕 アデン湾

標的となったのはタンザニア船籍のケミカルタンカーで、海賊とみられる集団がシージャックしたという。
2024年1月27日/イエメン沖のアデン湾、フーシ派のミサイル攻撃を受けたタンカー(ABCニュース)

イエメン南部沖のアデン湾で17日、海賊とみられる武装集団が化学製品を積んだタンカーに乗り込み、掌握したとみられる。イギリス海軍傘下の英国海運貿易オペレーション(UKMTO)が明らかにした。それによると、標的となったのはタンザニア船籍のケミカルタンカーで、海賊とみられる集団がシージャックしたという。この事件は紅海やアデン湾における海上輸送の安全への懸念を改めて浮き彫りにした。

UKMTOは声明で、イエメン沖で航行中のケミカルタンカーに許可のない人物が乗り込んだとの通報を受けたと発表した。その後、海上警備会社や関係機関が状況を確認し、襲撃を受けた船舶がタンザニア船籍であることが判明した。韓国海軍の艦艇も救難信号を受け、対応に当たったと伝えられている。

ロイター通信によると、今回の襲撃はイエメンの親イラン武装組織フーシ派による攻撃ではなく、アフリカ東部・ソマリアに拠点を置く海賊による犯行の可能性が高いとみられている。

紅海周辺では近年、フーシ派による商船攻撃が国際的な問題となっているが、アデン湾では以前からソマリア海賊による船舶襲撃も発生していた。

アデン湾は欧州とアジアを結ぶ主要航路の一つで、スエズ運河を経由する国際物流にとって重要な海域である。石油や化学製品などを輸送するタンカーが多数通過するため、襲撃や航路の混乱は世界的な供給網にも影響を及ぼす可能性がある。各国の海軍や国際的な警備組織は商船の安全確保に向けて監視活動を強化している。

アデン湾では2000年代後半から2010年代初頭にかけて海賊行為が急増し、国際社会が軍艦派遣や護衛活動を実施したことで一時的に被害は減少した。しかし近年、地域の政情不安や貧困、治安機能の低下を背景に、再び海賊への警戒が高まっている。

今回の事件では、乗組員の安否や襲撃者の目的、タンカーがどのような状況に置かれているかなど、詳細は明らかになっていない。関係当局は捜査を進めるとともに、周辺を航行する船舶に対して警戒を呼びかけている。中東での緊張が高まる、海上輸送路の安全確保が国際社会の課題となっている。

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