米軍とイランが民間インフラを攻撃、橋梁や淡水化プラントが標的に
米軍はイラン南部ホルモズガーン州で少なくとも5本の橋や空港施設、輸送・補給拠点を攻撃した。
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米国とイランは17日、互いに橋梁や発電・淡水化施設など重要インフラを標的とした攻撃を実施した。軍事施設だけでなく民間インフラにも攻撃対象が広がったことで、戦争の長期化や周辺国への波及を懸念する声が国際社会で強まっている。国連のグテレス(Antonio Guterres)事務総長は民間インフラへの攻撃に深刻な懸念を表明し、双方に自制を求めた。
ロイター通信によると、米軍はイラン南部ホルモズガーン州で少なくとも5本の橋や空港施設、輸送・補給拠点を攻撃した。米側はこれらの施設が革命防衛隊による兵器や物資の輸送に利用されていると主張し、軍事的な補給能力を低下させることが目的だとしている。一方、イラン政府は橋などは民間交通にも不可欠な施設であり、攻撃によって市民生活に深刻な影響が及んでいると非難した。
これに対しイランは報復として、米軍基地がある湾岸諸国への攻撃を継続した。クウェートでは発電・海水淡水化プラントが攻撃を受け、火災や停電が発生したほか、一部地域では飲料水の供給にも影響が出た。さらにカタール、バーレーン、オマーン、シリアにある米軍関連施設やレーダー施設も標的になったとされ、地域全体の安全保障環境が急速に悪化している。
米軍はホルムズ海峡付近でタンカーの臨検を実施するなど海上封鎖を強化している。一方で、紅海やアラビア海では武装勢力による船舶拿捕事件が発生した。イランは必要であればイエメンの親イラン武装組織フーシ派を通じて、紅海とアデン湾を結ぶ要衝バブ・エル・マンデブ海峡を閉鎖する可能性を示唆している。世界有数の原油輸送ルートであるホルムズ海峡とバブ・エル・マンデブ海峡の双方で緊張が高まれば、国際物流やエネルギー供給への影響は避けられないとの見方が広がっている。
一連の軍事衝突は今月上旬に停戦が崩壊した後、1週間にわたって続いている。双方は当初、軍事基地や兵器施設を中心に攻撃していたが、現在は橋梁や港湾、発電施設、淡水化設備など社会基盤そのものへ対象が拡大している。専門家は、このようなインフラ攻撃は市民生活への影響が大きく、人道状況の悪化や紛争のさらなる激化を招く恐れがあると指摘する。原油価格は上昇し、世界の金融市場で警戒感が高まっている。
