◎首都ナイロビを含む全国47郡の半分以上で大雨による洪水が発生している。
2024年4月26日/ケニア、マチャコス郊外、冠水した道路を進む救助隊(AP通信)

東アフリカ・ケニア政府は26日、先月中旬以降の大雨による死者が70人に達し、13万人以上が避難を余儀なくされていると発表した。

首都ナイロビを含む全国47郡の半分以上で大雨による洪水が発生。地元メディアは独自の集計で数百人が死亡または行方不明になっていると報じた。

大統領府の報道官は記者会見で、「自治体・消防・警察が確認した死者は25日時点で70人と報告を受けている」と明らかにした。

東部マクエニ郡では走行中のタンクローリーが水没した橋を無理やり渡ろうとして流されたという。同郡の河川では5人の遺体が収容され、11人が救助されたと伝えられている。

政府与党は洪水対応に40億ケニアシリング(約46億8300万円)を計上し、被災地への支援を拡充するとしている。

被害の全容は明らかになっておらず、政府が関係自治体と調査に当たっている。報道によると、数千戸の民家が全壊したという。

ナイロビの公立学校64校で浸水被害が確認されている。多くの学校がオンライン授業に移行した。

気象台は26日、週末以降も大雨が続くとして、広い範囲に大雨・洪水警報を発令。市民に警戒を促した。

東アフリカ地域で大雨に見舞われている国はケニアだけではない。隣国タンザニアではこの数週間で少なくとも155人が死亡。ブルンジでは20万人以上が被災し、うち5~6万人が住居を失ったと報告されている。

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