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ケニア豪雨、各地で洪水・土砂崩れ、18人死亡、数万人避難

内務省の発表では、大雨による洪水被害は全国に及び、5万4000世帯以上が影響を受けた。
2026年3月24日/ケニア西部、大雨により冠水した道路(AP通信)

アフリカ東部・ケニアで雨季に伴う大雨が深刻な被害をもたらしている。国家警察は3日、過去1週間で少なくとも18人が死亡し、行方不明者の捜索を続けていると明らかにした。

内務省の発表では、大雨による洪水被害は全国に及び、5万4000世帯以上が影響を受けた。このうち約6000世帯が首都ナイロビで、都市部でも被害が拡大していることが浮き彫りになった。

インフラへの影響も拡大し、国内各地で多数の学校や病院が浸水し、少なくとも17の道路が通行不能となった。交通や医療体制に支障が出ており、市民生活への影響が広範囲に及んでいる。

西部リフトバレー地方では土砂崩れも発生し、数千人が避難を余儀なくされた。また、タナ川やアシ川の下流域では水力発電ダムの水位上昇に伴い、当局が住民に高台への避難を呼びかけている。

今回の豪雨は3月に始まった雨季の延長線上にあり、同月末までにすでに100人以上が死亡するなど、今年は特に大きな被害が出ている。ケニアでは例年、3月から5月にかけて「長雨季」が続くが、近年は気候変動や都市化の影響で洪水の規模と頻度が増している。

気象台は5月前半にかけて降雨がさらに強まる可能性があると警告し、被害の拡大が懸念されている。低地や河川流域に住む住民に対しては、引き続き警戒と早期避難が求められている。

中央政府は避難支援や救助活動を進めているが、道路の寸断などにより一部地域では支援が行き届かない状況も報告されている。洪水は農地や家畜にも被害を与え、食料供給や生計への影響も懸念される。

繰り返される洪水被害はインフラ整備の遅れや排水能力の不足といった構造的問題も浮き彫りにしている。専門家は都市計画や河川管理の見直しとともに、気候変動への適応策を急ぐ必要があると指摘している。今回の災害は自然現象にとどまらず、社会的脆弱性がもたらす複合的な危機であることを改めて示した。

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