◎グレナダでは少なくとも3人が死亡。セントビンセント・グレナディーンで1人、ベネズエラ南部でも2人の死亡が確認されている。
2024年7月2日/セントビンセント・グレナディーンの港(AP通信)

カリブ海諸国で猛威を振るうハリケーン・ベリルが猛烈な勢力を維持しながらジャマイカに接近している。

米国立ハリケーン・センター(NHC)は2日、ベリルのカテゴリーを5から4に格下げした。

<ハリケーンの勢力>
▽カテゴリー1:風速 33~44(m/s)
▽カテゴリー2:風速 43~49(m/s)
▽カテゴリー3:風速 50~58(m/s)
▽カテゴリー4:風速 58~70(m/s)
▽カテゴリー5:風速 70~(m/s)

NHCはベリルについて、「現在の勢力でも70メートル近い暴風をもたらす可能性があり、極めて危険だ」と警告した。

それによると、ベリルバルバドスの真南を通過し、西方のジャマイカに接近中。今週半ばには勢力を弱めると予想されている。

グレナダでは少なくとも3人が死亡。セントビンセント・グレナディーンで1人、ベネズエラ南部でも2人の死亡が確認されている。

被害の全容は明らかになっておらず、犠牲者の数はさらに増える可能性がある。

ベリルは1日にカテゴリー5に成長。NHCによると、その風速は統計を取り始めて以来、7月としては最も強くなったという。

ベリルは2日未明に最大風速73メートルを記録。2005年のハリケーン・エミリーを上回った。

ジャマイカの気象台によると、今後48時間の雨量は多いところで200ミリに達する見通し。海岸沿いは大荒れとなり、高潮や鉄砲水が発生する恐れもある。

ベリルは進路をやや北寄りに変え、3日午後にジャマイカに最接近する。気象台は最大3メートルの高潮が発生する恐れがあるとして、海岸沿いの住民に避難を呼び掛けている。

ドミニカとハイチも2日午後から3日にかけて影響を受ける見通し。これらの地域の雨量は100~150ミリと予想されている。

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