◎中央政府は中部の自治体を支援するために兵士数千人と職員を派遣。土砂崩れによって道路が寸断された集落などにヘリコプターで救援物資を届けたり、溺死した家畜数万頭の処理に当たっている。
2023年9月12日/フランス、東部ストラスブール、洪水被災地の状況を説明するギリシャのミツォタキス首相(左)と欧州委員会のフォンデアライエン委員長(AP通信)

ギリシャの沿岸警備隊が中部沖で洪水の犠牲者とみられる男性の遺体を発見した。現地メディアが13日に報じた。

それによると、沿岸警備隊のダイバーは首都アテネの北方約300キロに位置するヴォロスの沖合で身元不明の男性の遺体を発見・収容したという。

沿岸警備隊はこの地域で行方不明になったオーストリア人夫婦を捜索している。

ギリシャ中部全域を襲った暴風雨による死者はこれで16人となった。

地元メディアによると、行方不明のオーストリア人夫婦は山林の別荘に宿泊中、洪水に巻き込まれたという。この別荘は洪水により全壊した。

中央政府は中部の自治体を支援するために兵士数千人と職員を派遣。土砂崩れによって道路が寸断された集落などにヘリコプターで救援物資を届けたり、溺死した家畜数万頭の処理に当たっている。

医療処置が必要な多くの高齢者がヘリや消防のボートで安全な場所に移された。

ミツォタキス(Kyriakos Mitsotakis)首相の報道官は13日、被災地の一部の役人が治水工事の遅れを報告しなかったという疑惑について調査していると明らかにした。地元メディアによると、検察当局は業務上過失致死を視野に捜査を進めているという。

EUの執行機関である欧州委員会は12日、ギリシャ政府に22億5000万ユーロの緊急援助を提供すると約束した。

複数の問題でギリシャ政府と対立するトルコも洪水と山火事の影響を影響を受けた地域に支援を提供している。

トルコ大統領府は13日、エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領がギリシャ政府に支援の書簡を送り、犠牲者とその遺族に哀悼の意を表したと発表した。

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