◎マチャンガラ川はアンデス山脈の高地を水源とする河川。キトの市民はあらゆる種類の汚水やゴミをこの川に投棄している。
エクアドル、マチャンガラ川の上流部(Getty Images)

南米エクアドルの地方裁判所は7日、首都キトを流れるマチャンガラ川の汚染は「河川の権利」と「清潔な環境で生活する権利」を侵害するものであると裁定し、国に対し、浄化計画を速やかに策定するよう命じた。

原告の環境活動家たちは判決を「歴史的」と評し、国に控訴しないよう求めた。

地元メディアによると、国は判決を不服として控訴する意向を示したという。

原告の弁護団は記者会見で、「マチャンガラ川の汚染は河川と国民の権利を侵害するものであり、国は今すぐその浄化計画を立て、行動に移さなければならない」と述べた。

マチャンガラ川はアンデス山脈の高地を水源とする河川。キトの市民はあらゆる種類の汚水やゴミをこの川に投棄している。

その結果、下流の水質は劇的に悪化し、生物の繁殖も難しくなった。

原告によると、マチャンガラ川の中流や下流には毎日何トンものゴミが流れ着くという。

ラテンアメリカや北米の一部地域は清潔な環境で生活する権利を保障している。エクアドルは憲法でその権利を認める数少ない国のひとつである。

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