◎ギリシャ中部は今月初めにも暴風雨に見舞われ、16人が死亡している。
2023年9月12日/フランス、東部ストラスブール、洪水被災地の状況を説明するギリシャのミツォタキス首相(左)と欧州委員会のフォンデアライエン委員長(AP通信)

ギリシャ中部の広い範囲で大雨となり、複数の河川堤防が決壊し、多くの家屋が浸水した。地元メディアが27日に報じた。

それによると、エビア島では土砂崩れで道路が損壊し、停電も発生したという。

首都アテネの北方約300キロに位置するヴォロスの自治体は住民に外出を控え、屋内にとどまるよう呼びかけている。

当局によると、ヴォロス市内の複数の河川堤防が決壊し、近くの集落の住民数十人が避難したという。死傷者や行方不明者が出たという報告はない。

ギリシャ中部は今月初めにも暴風雨に見舞われ、16人が死亡。ヴォロスは復興に向けた準備を進めていた。

エビア島北部では洪水に見舞われた2つの集落で陸軍兵士が瓦礫を撤去した。

中央政府によると、今月初めの洪水の被害額は20億ユーロを超え、インフラの修繕だけでも7億ユーロ近くかかる見込みだという。EUの執行機関である欧州委員会はギリシャ政府に22億5000万ユーロの緊急援助を提供すると約束した。

ギリシャは洪水だけでなく山火事でも大きな被害を受けており、多くの資金を必要としている。政府は現在、欧州委員会と援助について再協議している。

ミツォタキス(Kyriakos Mitsotakis)首相は27日の閣議で、「気候変動がもたらす異常気象の頻度は目に見えて増加しており、国を挙げて対応に当たる必要がある」と述べた。

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