◎このような事象は過去に何度も確認され、魚たちは洪水と猛暑が原因で死んだとみられる。
2023年3月18日/オーストラリア、ニューサウスウェールズ州メニンディのダーリング川(Getty Images)

オーストラリア当局は18日、ニューサウスウェールズ州メニンディ近くを流れるダーリング川で数百万匹の魚が死んだと発表した。

州政府によると、このような事象は過去に何度も確認され、魚たちは洪水と猛暑が原因で死んだとみられる。

州政府は最近の大雨による洪水でコイなどの淡水魚の個体数が急増し、その後、水が引くにつれて「水中に溶けこむ酸素の濃度が低下」し、行き場を失った魚たちが酸欠により大量死したという見方を示している。

さらに熱波の影響で水温が上昇し、水位と酸素量を劇的に低下させ、大量死を引き起こしたとみられる。

メニンディの住民は数週間前から異変に気付いていたようだ。

AP通信の取材に応じた男性は「私たちは数日前に魚の死骸を片付けたばかりだ」と語った。現場は異様な臭気に包まれている。

別の住民は「ダーリング川の下流でも数万匹が死んでいる」と明らかにした。

地元当局によると、ダーリング川は市の水源のひとつであり、ポンプ場で水をくみ上げているという。SNSには「魚が大量死した川の水など飲みたくない」「水道から死臭がする」などといった投稿が寄せられている。

ダーリング川ではこの数週間、魚が何度も大量死していた。

先月下旬にはほぼ同じ場所で数万匹の死骸が見つかり、下流のサウス・オーストラリア州とビクトリア州の州境近くでも大量死が報告されている。

2018年末から2019年初頭にかけては、干ばつの影響で数百万匹が死んだと推定されている。

スポンサーリンク