2020年11月10日 AP通信/イギリス、ロンドンのダウニング街、ボリス・ジョンソン首相

ジョー・バイデン新大統領充てのおめでとうツイートをチェックする政治オブザーバーたちは、ボリス・ジョンソン英首相のツイートにトランプ大統領が隠れていると指摘した。

ジョンソン首相のメッセージはトランプ大統領充てに準備されたものの修正ver.だったと関係者は認めている

バイデン氏の勝利が宣言された直後、首相のツイッターアカウントから送信されたメッセージの背後には、「トランプ」と「第2期」という言葉がかすかに透けて見えた。

イギリス政府は「修正ミス」に気づき、ツイートを非難している。

政府は声明の中で次のように述べた。
「ご想像の通り、大接戦になると予想されていた選挙に対し、2つのメッセージが事前に準備されていた」

「”代替メッセージ”の背後に隠れているものを修正できなかった」

ジョンソン首相はブレグジット支持派のトランプ大統領と暖かい関係を築き、気候変動やイラン核合意などの主要な問題の違いを乗り越えている。

ジョンソン首相はツイートの中で次のように述べている。

ボリス・ジョンソン首相:
「ジョー・バイデンが大統領に選出されたこと、そしてカマラ・ハリスの歴史的な業績を祝福します」

「アメリカは私たちの最も重要な同盟国であり、私たちの共通の優先事項、気候変動や貿易、安全保障などについて緊密に協力することを楽しみにしています」

バイデン氏の最優先事項、選挙運動中の公約(抜粋)は以下の通り。

・コロナウイルス対策

・最低賃金引上げとグリーンエネルギーへの投資

・刑事司法改革、マイノリティコミュニティへの助成金

・気候変動(パリ協定への復帰など)

・オバマケアの拡大

・トランプポリシーの撤廃

・教育政策(授業料無料の大学を拡大など)

貿易もアメリカ国民を守る重要な問題だが、ツイートで強調してはいけない。なお、トランプ大統領は貿易(各国への関税攻撃、ブレグジット支持など)をとても大切にしていた。

ツイートの誤発信に悩まされたのはジョンソン首相だけではない。

アイルランドのミホル・マーティン首相は10日に、「バイデン氏との非常に前向きな電話を終えたところだ」とツイートし、即削除した。

アイルランド政府はツイートについて、「首相は新大統領と話しておらず、誤って送信された」と述べた。

バイデン氏は自身のアイルランドのルーツを誇りに思っており、同国に親戚もいる。

マーティン首相は議会の中でバイデン氏について、「ジョン・F・ケネディ以来、最もアイルランドに近い大統領だ」と述べている。

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