◎ブースターショット(3回目接種)をワクチンパスの取得条件に追加した国はイスラエルが初めて。
2021年9月22日/イスラエル、エルサレムの医療機関、ファイザーワクチンの3回目接種を受ける14歳の少年(Getty Images/AFP通信)

10月3日、イスラエル政府はグリーンパスポートの取得条件を強化し、ブースターショット(3回目接種)を終えた人および最近コロナから回復したと証明できる人のみ、レストランなどの屋内施設を利用できるようにすると発表した。

これにより、今後数日以内にブースターをまだ接種していない約200万人がグリーンパスポートを失うと見込まれている。

<グリーンパスポートの取得条件:まもなく改訂>
ファイザーワクチン接種を終えた人
・ブースターショットを接種した人。
・最近コロナウイルスから回復したと証明できる人。
・過去24時間以内の検査で陰性を確認し、その結果を証明できる人。

ブースターをワクチンパスの取得条件に追加した国はイスラエルが初めて。2回ワクチンを接種した人とコロナウイルスから回復した人には、新たに6カ月間有効な別の証明書が発行される。

政府の諮問委員会は3日中にグリーンパスポートの取得条件および制限の強化を議論する予定と伝えられている。

現地メディアによると、ブースターを接種した数百万人が保健省のサイトにアクセスしたため、システムに負荷がかかり、不具合が発生したという。保健省は3日の声明で、新たなグリーンパスポートは数日以内に取得可能になると述べた。

一方、政府の規則に反対する一部の人々はエルサレムなどの主要都市で抗議デモを開催し、グリーンパスポートの強化に反対した。デモを主催する団体は政府の規則を強制ワクチン接種と呼んでいる。

エルサレムとテルアビブを結ぶ幹線道路近くで抗議デモに参加したサラ・フェルト氏は地元メディアの取材に対し、「ワクチンを接種していない人は虐げられ、レストランやイベントに参加することを拒否され、非国民のように扱われるでしょう」と語った。

イスラエルはファイザー社と独自の契約を結び、ワクチンの大量確保に成功した。保健省のまとめによると、3日時点で人口の約65%がワクチンを2回接種し、全人口(約930万人)の3分の1以上がブースターを接種したという。

しかし、ブースターをまだ接種していない12歳以上の国民約200万人は数日中に特権を失うことになる。

イスラエルでは7月中頃からデルタ株が急拡大し、9月初めの直近7日間の新規陽性者数は1日あたり10,000件を超えた。保健省によると、ここ数カ月の間に集中治療室に入院した患者の70%以上がワクチン未接種者だったという。

イスラエル政府は8月にグリーンパスポートの提示条件を3歳以上に拡大した。ブースターは12歳以上であれば誰でも取得可能。

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