◎香港は中国本土のゼロコロナ政策に基づき、感染者は無症状でも医療機関や政府運営施設に隔離してきた。
2022年2月16日/香港のカリタス医療センター(Vincent Yu/AP通信)

香港政府は19日、コロナウイルス新規感染者の隔離規則を1月末で廃止すると発表した。

ジョン・リー(李家超、John Lee)行政長官は議会演説の中で、「1月30日から新規陽性者向けの隔離規則を廃止する予定だ」と語った。

香港は中国本土のゼロコロナ政策に基づき、感染者は無症状でも医療機関や政府運営施設に隔離してきた。

現在、感染者は最低5日間の自宅待機を求められ、2日連続で陰性を示せば外出できる。このルールが1月末に廃止されれば、残る規則はマスク着用義務のみとなる。

リー氏は廃止を決めた理由について、「ワクチン接種が進み、多くの市民が免疫を獲得したため」と説明した。

またリー氏は中国本土のゼロコロナ政策廃止には言及せず、「香港は独自の判断でコロナ対策を見直し、これからは市民の判断で外出できるようにする」と述べた。

保健当局によると、新規陽性者数は2週間前に中国本土との往来が再開されて以降も減り続けているという。

政府の医療顧問は記者会見で、「市民は自由に外出したり職場に戻ったりできるが、陽性と診断された学生は検査で陰性になるまで学校に戻ることはできない」と強調した。

また顧問は規則が廃止された後も基本的な感染防止対策を徹底するよう求めた。

地元メディアによると、保健当局は規則廃止以降も1日あたりの死者数とPCR検査で陽性を示した人の数を公表する予定だという。

医療顧問は「インフルエンザと同じようにコロナの感染状況を監視し続けることが重要だ」と強調した。

香港の1日あたり感染者数はこの2週間で2万人前後から約4000人に減少している。

保健当局によると、感染者の大半は軽症または無症状だという。

政府は自宅隔離が難しい人のために隔離施設の運営を続けている。今週は1日平均150人が施設の利用を希望したという。

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