◎オーストラリアのニューサウスウェールズ州(NSW)は、最大都市シドニーを含む州全体のロックダウン期間を9月末まで延長し、さらに夜間外出禁止令と屋外でのマスク着用義務化を新たに課すと発表した。
2021年8月20日/オーストラリア、ニューサウスウェールズ州シドニー(Getty Images/AFP通信)

8月20日、オーストラリアのニューサウスウェールズ州(NSW)は、最大都市シドニーを含む州全体のロックダウン期間を9月末まで延長し、さらに夜間外出禁止令と屋外でのマスク着用義務化を新たに課すと発表した。

保健当局によると、NSWの直近24時間のコロナウイルス新規陽性者数は642件だった。600件を超えたのは4日連続。

シドニーは6月末にロックダウンされ、その後封鎖地域はNSW全域に拡大された。それ以来、NSWでは65人の死亡が確認されたが、他の主要先進国に比べると感染者数と死亡者数は低く抑えらえている。

シドニーのロックダウンは8月28日に終了する予定だったが、9月30日まで延長された。

夜間外出禁止令(午後9時~翌午前5時)の対象地域は最も深刻な影響を受けているシドニーのみ。8月23日の午後9時発令。

屋外でのマスク着用義務化の対象地域はNSW全域。

一方、AUSの隣国ニュージーランドでもデルタ株が空港以外で初めて確認されたため、最大都市オークランドと他の一部地域は17日から1週間封鎖されることになり、国全体も3日間のロックダウンに移行した。

これに伴い、NZLラグビー協会は19日、予定していたオールブラックスと南アフリカ代表スプリングボックスの試合を中止すると発表した。

南アフリカ代表は9月25日にダニーデン、10月1日にオークランドでオールブラックスと対戦する予定だった。NZLラグビー協会は政府のロックダウン発令に伴い、試合の開催は難しいと判断した。

同じくラグビーチャンピオンシップに参加しているAUSもロックダウンに入っているため、8月28日にパースで行われる予定だったワラビーズvsオールブラックスも中止が決まった。

NZLの女子ラグビー代表とAUS代表の試合も中止された。

NZLラグビー協会のマーク・ロビンソンCEOは試合を行うためにあらゆる努力をしたが、中止を決断したと述べた。「政府と協議した結果、スプリングボックスとワラビーズの入国を許可することは難しいという結論に至りました...」

NZLのジャシンダ・アーダーン首相は17日、オークランドで最初のデルタ株が確認されたことを受け、全土を警戒レベル4に指定し、スーパーマーケット、ガソリンスタンド、薬局などでのマスク着用を義務化すると発表した。対象地域は全国、期間は現在の警戒レベル4が解除されるまで。

保健当局によると、デルタ株は首都ウェリントンでも検出され、感染者は31人に増加したという。このため、全土のロックダウンは8月24日まで延長されることが決まった。

2021年8月19日/ニュージーランド、首都ウェリントンの政府庁舎、ジャシンダ・アーダーン首相(Robert Kitchin/Pool/AP通信)
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