介護施設の消毒に軍隊が導入、兵士は高齢者の多くが見捨てられていると証言した

 コロナウイルス感染予防/消毒作業に当たっているスペイン軍の兵士は、介護施設、老人ホームの高齢者が見捨てられ、ひどい場合はベッドの上で死亡している、と証言した。

 これに対しスペイン検察は、調査を開始すると発表した。ヨーロッパでイタリアに次ぐコロナウイルス被害を受けているスペインでは、介護施設の消毒を支援すべく、軍隊が投入されていた

 スペインの死者数は増加の一途をたどっている。23日には僅か1日で462人が死亡、総死者数は2,000人を超えた。そんな中、遺体の取り扱い方法にも大きな課題を抱え、政府および自治州は頭を抱えているという。

 当局の関係者によると、マドリードのアイスリンクを「一時的な」遺体安置場として使用する計画があるとのこと。死者の増加に伴い、遺体の安置場所の確保も難しくなっているようだ。保健当局は、「死亡した住民の遺体は葬儀までの間、冷蔵保存される。しかし、コロナウイルスによる死亡が疑われる際は適切な装備/感染防止対策を施したスタッフが対応するまで、遺体はベッドに残さなければならない」と述べた。

 さらに、コロナウイルスによる死者数が右肩上がりで増加しているため、スタッフの到着、検査が行われるまで最大24時間かかる可能性もあると、当局の関係者は述べた。

 サルバドール・イラ保健大臣は、介護施設および老人ホームの現状について、「コロナウイルスの感染拡大対策を最も必要とする場所、監視体制を強化しなければならない」と記者会見で述べた。また、「マドリードの危機/死者数が増加しているため、市の葬儀場は犠牲者の収集を停止する」と付け加えた。

 ショップ、レストラン、ボーリング場、映画館、そしてアイススケート場を有し、今回遺体安置場として利用されることになった複合称号施設「パラシオ・デ・イエロ」は、コロナウイルス患者専用の仮病院として利用されている「IFEMAコンベンションセンター」から近い。

 24日、WHOはコロナウイルスのパンデミックは刻一刻と悪化、「加速している」と述べた。世界の感染者数は300,000人を突破した。 

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