◎東京2020オリンピックの組織委員会会長を務める森 喜朗氏(83歳)は2月3日に行われた東京2020の会議の中で、「女性は話しすぎる。女性役員のいる会合は時間がかかって仕方がない」と述べたと伝えられている。なお、一部の委員はこの発言を聞き、笑ったという。
2021年2月2日 AFP通信/東京、自民党本部、森 喜朗会長

毎日新聞によると、東京2020オリンピックの組織委員会会長を務める森 喜朗氏(83歳)は性差別的なコメントについて謝罪したうえで、「辞任する必要があるかもしれない」と語ったという。

元内閣総理大臣の森会長は取材に対し、「思慮のない発言を後悔している」と述べた。

森会長は2月3日に行われた東京2020の会議の中で、「女性は話しすぎる。女性役員のいる会合は時間がかかって仕方がない」と述べたと伝えられている。なお、一部の委員はこの発言を聞き、笑ったという。

同委員会は24名の委員で構成されており、そのうち5名が女性委員である。

2019年、日本オリンピック委員会(JOC)は女性理事の割合を40%まで増やすという目標を設定した。

朝日新聞によると、森会長は、「女性役員は何かと発言したがるため、発言時間を制限しなければならず、面倒くさい」と述べたという。

森会長の発言は世界中に拡散され、ツイッターには「もう十分だ!」「森 喜朗の辞任を要求します!」「日本の恥!」などの激しいバッシングツイートが数万件投稿された。

その結果、森会長の家族は同氏を叱りつけたという。

報道によると、森会長の妻は、「あなたはまた悪いことを言ったね?あなたが女性に敵意を向けたせいで、私は再び苦しむことになるだろう」と夫に罵声を浴びせ、娘と孫娘も激怒したという。

森 喜朗氏:
「今朝、私の娘と孫娘も私を叱った」

「私は女性の数を増やすべきだ、という意見に疑問を感じているが、女性を軽視するつもりはなかった」

東京2020の組織委員会は森会長の発言について、まもなく何らかの声明を発表する予定と伝えられている。

一方、日本テレビは報道の中で、「森会長は性差別的な発言にしっかり対処すると言ったが、現時点で辞任する予定はない」と報じた。

政府は森会長の騒動に巻き込まれることを拒否したが、JOSの山口 香織理事は発言を「不幸」と呼んだ。

山口 香織理事:
「東京2020は、男女共同参画と障がい者への配慮を開催の前提としている」

「組織委員会の代表がそのような発言をすることは残念だ」

日本は様々な国際指標で上位にランクインしている。しかし、世界経済フォーラムの2020年世界男女格差指数では153ヵ国中121位にランクされ、ジェンダー平等の推進で大きく後れを取っていることが明らかになった。

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