SHARE:

北朝鮮・金正恩、新型駆逐艦の武器試験を視察=国営メディア

KCNAによると、試験は3日に実施され、戦略巡航ミサイルの発射のほか、主砲や近接防御用の自動機関砲による射撃、電子戦装備の運用、目標探知能力や情報処理能力などを確認した。
2026年7月5日に北朝鮮メディアが公開した写真、金正恩 総書記と軍当局者(KCNA/AP通信)

北朝鮮の金正恩(Kim Jong Un)総書記が新型の5000トン級駆逐艦「姜健(カンゴン)」で実施された各種兵器の試験を視察した。国営朝鮮中央通信(KCNA)が5日に報じた。試験では核搭載可能とされる戦略巡航ミサイルの発射に加え、艦砲や機関砲、電子戦システムなどの性能が確認され、キムは艦の試験を早期に完了させ、2か月以内に実戦配備するよう指示したという。今回の試験は北が核武装した海軍の建設を進める姿勢を内外に誇示する狙いがあるとみられる。

KCNAによると、試験は3日に実施され、戦略巡航ミサイルの発射のほか、主砲や近接防御用の自動機関砲による射撃、電子戦装備の運用、目標探知能力や情報処理能力などを確認した。キムは海岸から一連の試験を見守り、艦艇の戦闘能力が設計どおり発揮されているか確認した。そのうえで、「海軍の核武装化を加速させることが国家防衛戦略の重要課題だ」と強調し、海軍の戦力近代化を一層推進する考えを示した。

「姜健」は2025年の進水式で横転、損傷した艦艇として知られる。当時、キムは事故を「重大な犯罪行為」と批判し、関係者の責任を追及した。その後、修復作業と海上試験を経て運用可能な状態となり、今回の兵器試験が実施された。北は先月にも同型艦「崔賢(チェ・ヒョン)」を就役させており、5000トン級駆逐艦の戦力化を急速に進めている。

キムは海軍力の強化を国防政策の重点に位置付けている。2021年の党大会では原子力潜水艦や大陸間弾道ミサイル(ICBM)、大型水上戦闘艦の開発を主要目標として掲げ、その後も新型艦艇や各種ミサイルの試験を相次いで実施してきた。今年6月には5000トン級駆逐艦を毎年2隻ずつ建造し、将来的には1万トン級駆逐艦の建造も進める方針を明らかにしている。

一方で、韓国や米国の専門家は、北が短期間で大型艦艇を相次いで建造できる背景には、ロシアとの軍事協力が影響している可能性が高いと分析している。ただし、新型艦艇が高度な防空能力や統合作戦能力を備えているかは不明、実戦で運用できるかは未知数である。

この記事が気に入ったら
フォローしよう
最新情報をお届けします