◎香港の共産党勢力は来月開幕する北京2022冬季五輪に先立ち、コロナウイルスに関する規則を強化している。
1月18日、香港政府は市内のペットショップで飼育されていたハムスターがコロナウイルス検査で陽性と診断されたことを受け、約2,000匹を殺処分すると発表した。
AP通信によると、農水省は事件を受け、市内でのハムスターの販売を禁じ、小型哺乳類の輸入を停止したという。ペットショップの従業員は17日の検査でデルタ株に感染しているが判明し、その後の検査でオランダから輸入されたハムスターが陽性を示した。
米国疾病予防管理センター(CDC)などによると、動物がコロナウイルスの感染拡大に寄与しているという証拠は今のところ確認されていないという。しかし、香港の衛生当局は「動物から人間に感染が広がる可能性を除外していない」と述べた。
衛生防護センターの責任者であるエドウィン・ツイ氏は18日の記者会見で、「従業員がハムスターからコロナに感染した可能性を除外できない」と述べた。
コロナウイルスは動物から人間に広がった可能性が高いと推定されているが、社会に侵入した後は人間から人間に感染が広がり、パンデミックに発展した。
カナダのオンタリオ獣医大学によると、現時点で人間にコロナを移したことが確認された動物はミンクだけだという。デンマークでは2020年末に毛皮用のミンク1,700万匹が殺処分された。
農水省のレオン・シウファイ局長は記者会見の中で、「すべてのペットの飼い主は自分の体調と衛生状態をよく確認し、ペットとその餌に触れた後は手をしっかり洗う必要があります」と述べた。
またシウファイ局長は「ペットにキスをしないでください」と市民に警告したうえで、「香港のすべてのペットショップはハムスターの販売をやめなければならず、ハムスターやチンチラを含む約2,000匹の小型哺乳類は殺処分されるでしょう」と述べた。
AP通信によると、強制検疫の対象は1月7日以降に対象のペットショップでハムスターを購入した個人で、当局にハムスターを引き渡す必要があるという。また、2021年12月22日以降に市内でハムスターを購入した個人もPCR検査を受けなければならず、陰性が判明するまで自宅待機を命じられる。
陽性診断を受けたハムスターの飼い主は専用の病院で検査を受けると伝えられている。
香港の動物虐待防止協会は当局の決定に懸念を表明し、「検査が完了するまで殺処分を開始すべきではない」と指摘した。
香港の共産党勢力は来月開幕する北京2022冬季五輪に先立ち、コロナウイルスに関する規則を強化している。
AFP通信によると、当局は自宅待機を命じられていた2人の客室乗務員が17日遅くに外出したため逮捕し、その後の検査で2人の陽性を確認したという。
2人の雇用主であるキャセイパシフィック航空は逮捕に先立ち、「2人は政府の規則に違反したため解雇した」と発表していた。
報道によると、2人は保釈され、2月9日に出廷する予定。規則に違反した個人は6カ月以下の懲役と罰金刑を科される可能性がある。