◎米国の直近1週間の新規陽性は1日あたり約40万件まで上昇した。死亡者は約1,500人。
1月2日、コロナ変異ウイルス「オミクロン株」の感染拡大は航空各社の欠航を促し、ホリデー休暇中の旅行者を激しく苛立たせた。
航空に関する情報を世界規模で網羅するFlightAwareによると、世界の2日の欠航数は4,100便を超え、そのうち2,500便以上が米国で発生したという。
米国の航空各社はオミクロン株と天候不良の影響で欠航を余儀なくされており、1日の欠航数も2,700便を超え、2日間の合計は5,000便を軽く上回った。
米国の直近1週間の新規陽性は1日あたり約40万件まで上昇した。死亡者は約1,500人。
ホワイトハウスの首席医療顧問であるアンソニー・ファウチ博士は2日、疾病予防管理センター(CDC)が先週発表した新たなガイドラインの一部変更を検討していると明らかにした。
CDCはコロナ検査で陽性と診断された個人の隔離期間を10日から5日に短縮し、多くの医療専門家から厳しく非難された。感染者は5日間の隔離期間を終えると外出を許可される。医療専門家たちは5日後の陰性チェックを義務化するようCDCに求めている。
ファウチ博士は記者団に、「隔離完了後の陰性チェックも選択肢のひとつ」と述べ、CDCに意見を伝える予定と述べた。
一方、フランスのオリビエ・ベラン保健相は2日、陽性者が急増しているにもかかわらず楽観的な見方を示し、「今回の第5波でパンデミックは恐らく終わるだろう」と主張した。
ベラン保健相は地元メディアのインタビューの中で、ワクチン接種率をさらに引き上げることが最善の策と述べ、国民にワクチンを接種するよう促した。
当局はブースターの展開を急いでいるが、国内の成人400万人以上がまだワクチンを接種していない。直近1週間の新規陽性は1日あたり約15万件、死亡者は200人以下を維持している。完全接種率は2日時点で人口の約77%。
オミクロン株の急拡大に直面しているイギリス政府は、医療機関、学校、その他の職場で要員不足が発生することを見越して、新たな緊急対応計画を策定中である。
ロイター通信によると、政府は公共部門の要員10~25%がコロナに感染した際の対応方針などについて協議しているという。
イギリスの直近1週間の陽性は1日当たり約17万件、死亡者は150人以下に抑えられているが、医療機関への負担は確実に増加している。
オミクロン株はEU加盟国の中で最もワクチン接種率の低いブルガリアにも上陸した。国の首席医療顧問であるエンジェル・クンチェウ氏は2日の会見で、12人がオミクロン株に感染していたと明らかにした。ジョージアの完全接種率は2日時点で人口の約29%、少なくとも1回接種した人は34%。
オランダの首都アムステルダムでは政府のコロナ対策に反対する抗議デモが行われた。政府は集会を禁止している。
アムステルダム警察と自治体は一部のデモ参加者が警察官に攻撃を加えたため、デモを非合法化すると宣言し、解散を促した。
しかし、数千人の抗議者は警告にもかかわらず繁華街の大通りを行進した。広いマスクを着用した団体は「政府は国民を制御しようとしている」と主張し、人々に抵抗を呼びかけた。
インドの新規陽性は約3か月ぶりに25,000件を超えた。連邦政府の保健当局は2日、オミクロン株が急速に拡大していると懸念を表明し、国民に州政府の感染予防対策を遵守するよう求めた。2日の陽性は27,000件、死亡者は284人。
インドは1月3日から15~18歳へのワクチン接種を解禁する予定である。
オーストラリアのスコット・モリソン首相は3日、ニューサウスウェールズ州とビクトリア州の感染拡大について、「医療機関は患者の急増に十分対応できている」と語った。
ニューサウスウェールズ州の2日の新規は20,794件、ビクトリア州は8,577件だった。全国の1日あたりの死亡者は20人以下を維持している。