◎西側の医療機関はオミクロン株の感染拡大に伴う新規患者の急増に直面している。
12月29日、世界保健機関(WHO)のテドロス・アダノム事務局長はコロナ変異ウイルスのデルタ株とオミクロン株が「患者の津波」を引き起こしていると警告した。
西側の医療機関はオミクロン株の感染拡大に伴う新規患者の急増に直面している。
フランスの国営メディアによると、29日の新規陽性は初めて20万件を超え、2日連続で過去最多を更新したという。
米国の直近1週間の陽性数は1日あたり26万件を超え、今年1月に記録した25万件を更新した。
イギリス、デンマーク、ポルトガル、オーストラリアなども過去最多を更新している。
ポーランドの保健当局は29日の死亡者を794人と報告した。当局によると、亡くなった人のおよそ75%がワクチン未接種者だったという。
初期の研究によると、オミクロン株の重症化リスクはデルタ株より30~70%低いが、感染力は高く、入院患者の急増が医療機関に圧力をかけると懸念されている。
テドロス事務局長は声明の中で、2つの脅威(変異株)は「陽性者の津波につながる」と警告した。ジョンズ・ホプキンズ大学のまとめによると、世界の直近1週間の新規陽性は1日約90万件を超えたという。
テドロス事務局長は医療従事者に計り知れない圧力がかかっていると警告し、各国に対応を求めた。「2つの脅威は医療従事者に計り知れない圧力をかけており、医療システムは崩壊の危機に瀕しています...」
欧米の感染拡大はブースターの展開を後押ししている。イギリスの12歳以上のブースター接種率は28日時点で55%を超えた。
しかし、テドロス事務局長は先進国のブースターキャンペーンはパンデミックを長引かせる可能性が高く、「2022年半ばまでに世界の完全接種率を70%まで引き上げるという目標を最優先すべき」と強調した。
WHOのデータによると、約100カ国の完全接種率が当初の目標である40%に届いていないという。低所得国で少なくとも1回ワクチンを接種した市民は28日時点で人口の9%未満にとどまっている。
またWHOによると、12月26日時点の直近1週間の陽性者は欧州で約57%、アメリカ大陸で約30%増加したとう。
フランスの29日の新規陽性は20.8万件。新規重症患者は53人、184人が死亡した。
イギリスの新規も過去最多の18.3万件。57人が死亡した。
イタリアも過去最多の98,000件。死亡者は150人前後を維持している。
人口の約600万人のデンマークの新規は23,000件を超えた。
ポルトガルは2日連続で過去最多を更新した。29日は26,867件。
オーストラリアも2日連続で過去最多を更新。18,241件。
人口約1,000万人のギリシャは28,828件。
一部の保健当局は、これらの数字にはクリスマス休暇中の集計が含まれていると述べたが、オミクロン株が拡大していることは間違いなく、政府の政策に従うよう強く促している。
米国立アレルギー・感染症研究所のアンソニー・ファウチ博士は29日、ワクチン未接種者とその家族に年末年始のパーティーを控えるよう警告した。「どうか大晦日のパーティーは控えてください...」
米疾病予防管理センター(CDC)によると、全米の入院患者数は28日時点で約60,000人ほどで、今年1月のピーク時の約半分にとどまっているという。週の死亡者数は過去2週間で1日約1,200人から1,500人に増加した。