◎ベラルーシジャーナリスト協会(BAJ)は9日の声明で、「政府当局は過去2日間にメディア事務所やジャーナリストのアパートなど、30近い施設を捜索し、少なくとも7人を過激派として恣意的に拘束した」と述べた。
ベラルーシの現地メディアによると、政府当局はいくつかの独立系メディア事務所とジャーナリストの自宅を襲撃したという。
ベラルーシのアレクサンドル・ルカシェンコ大統領は独裁体制に反対するメディアやジャーナリストを目の敵にしており、5月23日には反対派ジャーナリストを逮捕するために民間旅客機を首都ミンスクの空港に強制着陸させ、国際社会から非難されていた。
ベラルーシジャーナリスト協会(BAJ)は9日の声明で、「政府当局は過去2日間にメディア事務所やジャーナリストのアパートなど、30近い施設を捜索し、少なくとも7人を過激派として恣意的に拘束した」と述べた。
BAJの責任者を務めるアンドレイ・バスチューン氏は、「ルカシェンコ大統領は言論と表現の自由を打倒し、独立系メディアを標的にした」と憤った。「当局者はジャーナリストを過激派に指定し、恣意的に逮捕しました。彼らは長期刑に直面する可能性があります...」
政府当局は8日、主要な独立系オンライン新聞ナーシャ・ニーヴァのウェブサイトを閉鎖し、事務所を襲撃したうえで、編集長と職員数人を逮捕したと伝えられている。
また、ベラルーシ国家保安委員会(KGB)のエージェントもいくつかの地域で取り締まりを行い、ジャーナリストを数人拘束した。
KGBは9日も取り締まりを継続し、首都ミンスクの独立系メディアで働くジャーナリストの自宅を襲撃し、ポーランドとの国境近くでは別のジャーナリストのアパートに乗り込み、過激派に指定された数人を逮捕したと伝えられている。
BAJによると、政府当局はこの2日間でベラルーシ人ジャーナリストを少なくとも32人拘留したという。
一方、今回の取り締まりを指揮したKGBの副責任者は9日、「当局は過激派に指定された危険人物たちを拘束した」と述べ、「容疑者たちは大規模な反乱、暴動、テロ行為の支援に関与した疑いがある」と主張した。
EUとアメリカは5月23日の民間旅客機強制着陸事件後、ベラルーシの国営企業と政府関係者により厳しい制裁を科した。
昨年8月の大統領選挙後にリトアニアに亡命した野党党首のスヴャトラーナ・ツィハノウスカヤ氏は9日、AP通信の取材に対し、「EUにルカシェンコ政権の独立系メディアへの攻撃に対処するよう促さなければならない」と述べた。「言論と表現の自由を保障されたメディアへの攻撃は、政権が弾圧を強化していることを示しています...」
「私たちは今回の弾圧に関与した政府関係者に対するより厳しい制裁をEUに求めます...」