コロナウイルス／カリフォルニア州が非常事態を宣言

カリフォルニア州で初めての犠牲者

　４日、カリフォルニア州在住の７１歳男性がコロナウイルスにより死亡した。これを受け、ギャビン・ニューサムカリフォルニア州知事は非常事態を宣言、スーパーチューズデーを終えたばかりの同州に激震が走った。

　死亡した男性は、先月同州とメキシコを往復すべく出航したクルーズ船「グランド・プリンセス号」の船内でコロナウイルスに感染したと考えられている。グランド・プリンセス号は２月２１日にメキシコからサンフランシスコに帰港、新たに数千人が乗船し、死亡した男性を含む数千人が下船した。その後ハワイに向かった同船は、現在サンフランシスコに向けて緊急帰港中である。

　アメリカにおけるコロナウイルス死者数は４日時点で１１人、ワシントン州の感染拡大が最も深刻。また、テキサス州やネブラスカ州でも感染者が発見され、ウイルスは全米中に広がりつつある。

　保険に加入していないアメリカ市民は、コロナウイルス検査に1,000ドル以上支払う必要がある。そのため、感染しても貧困層は検査を受けることができず、ウイルスが急激に広がる可能性も懸念されている。これを受け、米国下院は83億ドルの緊急対策措置に関連する法案を承認、事態の打開に動く。

　一部の保険当局／担当は、トランプ政権の対応が遅すぎると批判、事態のさらなる悪化は避けられないと警告した。また、世界的なコロナウイルスのテストキット不足、検査体制の遅れはすぐには改善されないと指摘している。