◎メーガン妃「アーチーを妊娠した時、王室は彼の肌の色を懸念していました。黒い肌の子が生まれると心配だったのでしょう」
メーガン妃(サセックス公爵夫人)とヘンリー王子は、3月7日に全米で放送された「メーガンとヘンリーとのオプラ:CBSプライムタイムスペシャル」の中で、息子(アーチ―君)の肌の色、王室の保護の喪失、自殺を考えるほどの激しい圧力と苦痛などについて語った。
ヘンリー王子は司会のオプラ・ウィンフリー氏に、「王室はメーガンの素朴さを認めず、(結婚を)支持していないように感じた」と述べた。
メーガン妃は第一子を妊娠したときの出来事を語った。
「アーチーを妊娠した時、王室は彼の肌の色を懸念していました。黒い肌の子が生まれると心配だったのでしょう」
この話を聞いたウィンフリー氏は信じられないといった表情で「何?」と尋ねた。メーガン妃は王室が息子の肌の色に懸念を示したことに困惑し、「理由を理解するのに苦労した」と述べた。
メーガン妃は妊娠中に身の回りで起きた問題を処理することはとても難しく、王室の称号を持たない息子の安全の確保に最も悩まされたと涙目で語った。
「私たちはアーチ―を(王室の)王子にしないと言っているわけではありません。しかし、タブロイドやその他のモンスターたちは私たちの周りをうろついています。私は非常につらい経験をしました。彼は安全でなければなりません」
インタビューはイギリスで放送される1日前にアメリカで初公開された。なお、ウィンスリー氏はカットされた部分を公開するかもしれないとSNSで匂わせており、後日CBSニュースが詳細を明かすと伝えられている。
ヘンリー王子とメーガン妃はインタビューの中で、第二子は女の子であることを明かした。ウィンスリー氏はふたりのカミングアウトに驚き、コロナウイルス対策でメーガン妃を抱きしめられないことを嘆いた。
ウィンスリー氏は物議を醸しているメーガン妃の自殺念慮(王室在籍時)について質問した。メーガン妃は王室で自殺を考えるほど追いつめられ、王室の人事部に助けを求めたが、「できることは何もないと言われた」と語った。
「ヘンリーにそれ(自殺念慮)を伝えることは本当に恥ずかしかったです。(私と結婚したことで)彼がつらい立場にいることを知っていたからなおさらでした。しかし、私は相談しなければ、実行していたでしょう。そして、私は伝えました。あの時、私はもう生きたくないと思っていました」
ヘンリー王子もメーガン妃のメンタルヘルスと王室の関係を認めたうえで、父親との複雑な関係について語った。
「私は本当にがっかりしました。父は似たような経験をしています。父は痛みを理解しています。そしてアーチーは彼の孫です。私は父を愛していますが、私たちの関係は傷つきました」
ヘンリー王子は王室から離れると発表した後、2020年の初めに王室の援助を断ち切ったが、「母親のダイアナ妃が残してくれた資産のおかげで、家族の安全を確保することができた」と述べた。
また、メーガン妃と出会っていなければ王室を離れることはなかったと述べ、王室がふたりの将来に大きな影響を与えたことを明らかにした。
「私は王室に拘束されていることを理解していませんでした。そこから離れるなど考えたことがなかったです。父と弟は今も閉じ込められています」
ヘンリー王子は、チャールズ皇太子の後に王位を継ぐ兄のウィリアム王子とかつてのような関係にはないと認めた。また、エリザベス2世を追い詰め王室からの撤退を無理やり認めさせたという噂に異議を唱えた。ヘンリー王子は一連の噂を政府当局が流したものと疑っている。
「私は祖母を敵視したことは一度もありません。私は祖母をとても尊敬しています」
メーガン妃も「王室の一部はロイヤルファミリーを保護するためなら嘘をつくこともいとわない」と述べたが、女王への想いはハリー王子と同じだった。
メーガン妃はインタビューの冒頭で、王室の生活のルールをほとんど知らなかったと明かしている。なお、ウィンスリー氏は冒頭の挨拶で、「このインタビューにタブー(の質問)はなく、特別料金も支払っていません」と強調した。
ふたりは2018年5月にウィンザー城で式を挙げ、1年後に第一子(アーチ―君)が生まれた。
ヘンリー王子とメーガン妃の離脱騒動は、メーガン妃に対する英メディアの執拗な攻撃と、ふたりが人種差別問題などに直面していると噂された2020年3月頃から始まった。
イギリスでは番組の放送時期に批判的な意見が寄せられている。ヘンリー王子の祖父、フィリップ王子(99歳)は先日心臓手術を受け、今もロンドンの病院に入院している。
エリザベス2世や他のロイヤルファミリーがこのインタビューにどのような反応を示すかは不明である。なお、英サンデータイムズ紙は匿名の情報筋から得たコメント引用している。
「女王は番組を見ないだろう」