コロナウイルス／英国の新規感染数が初めて10,000件を突破

10,000件

10月3日、イギリスの24時間あたりの新規感染数が初めて10,000件の大台を突破した。

当局によると、3日の新規陽性者数は12,872人、49人の死亡が確認されたという。

ケースの急激な増加について政府はコメントを発表。「3日以前に陽性が判明した患者も一部含まれている」と述べた。また、「陽性者が増えていることは確かであり、注意深く監視しなければならない」と付け加えた。

保健省のスポークスマンは記者団に対し、「今後数日間の新規感染数報告には、以前の未確定ケースも含まれる予定であり、報告数はさらに増える」と語った。

保健省のスポークスマン：
「データ公開に誤差が生じるため、3日の陽性者数は急激に増加した」

「試験結果の個人通知に遅れは生じておらず、陽性者は速やかに結果を受け取っている」

BBCニュースのヒュー・ピム氏によると、1日あたりのカウント数に不具合が生じる理由は、「大臣や保険局長が1日あたりの感染者数を徹底的に精査、拡散率などを評価する時に起こる」と述べた。

つまり、「担当者の作成したデータを大臣や保険局長が徹底的に検証・修正等を行い、結果、情報開示の締め切りに間に合わない」ということである。

ヒュー・ピム氏：
「ここ数カ月の総検査数、感染者数、死亡者数のカウントに対する批判が巻き起こるだろう。ただし、問題は担当者ではなく、それを徹底的に精査する大臣や保険局長にある」

「政府のデータに誤りがあってはいけない」

今週、イギリスの感染者数は9月28日の4,044人から翌日には7,143件まで増加。なお、9月29日～10月2日の平均件数は7,000件前後で推移しており、急激な増加は見られなかった。

しかし、3日の新規感染者は前日から5,000件ほど増加。10,000件越えは3月から始まった第一波の中でも経験しておらず、国民は色めき立った。

なお、3日の公式発表は通常より5時間ほど遅れ、政府は釈明に追われた。

2日のPCR検査数は264,979件。これは過去3番目の記録であり、処理に手間取った結果、3日の報告遅延につながったと思われる。

ジョンズ・ホプキンズ大学のまとめによると、イギリスの累計感染者数は48万人超、これまでに42,000人以上の死亡が確認されている。

他の欧州諸国もイギリスと同じく、第二波に直面している。

・3日、フランスの新規感染数は16,972件、過去最高を更新した。

・オランダは3,967件、ベルギーは3,175件。両国とも過去最高を更新。

・新型クレムリン産ワクチン「スポトーニクV」の投与を開始したロシアでも新規感染数が増加。3日の件数は9,859件、5月以来の高水準に達した。

感染者数の増加に伴い、3日からイングランド北部の一部エリアでより厳しい制限が導入された。

現在、リバプール市内、ハートリプール、ミドルスブロー、ウォリントン他で生活している人々に「屋内で会う（訪ねる）」ことは禁止されており、イギリス国民の3分の1以上がこの制限下に置かれた。

これらの新しい制限や規制は、ノーサンブリア大学で発生した大規模クラスター、他地域での感染拡大などが積み重なり、発出されたものである。

入国管理も強化されている。現在、トルコとポーランドからイギリスに入国する人は、14日間の自己隔離を求められる（違反すれば罰金）。
・第二波により欧州各国で新たな規制が導入される

【欧州の感染状況／10月2日時点】