▽逮捕されたのはウクライナ軍の元兵士2人、国家反逆罪に問われている。
ウクライナ保安局（SBU）は9日、同国西部でウクライナ軍の情報を収集し、ハンガリーのためにスパイ活動を行った疑いで2人を逮捕したと発表した。
それによると、逮捕されたのはウクライナ軍の元兵士2人、国家反逆罪に問われている。
SBUは声明で、「我が国でハンガリーのスパイ活動が確認されたのは初めてである」と述べた。
2人はハンガリーと国境を接し、ハンガリー系少数民族が多く住む最西部ザカルパッチャ州で主に活動していたとされる。
ハンガリーとウクライナはザカルパッチャ州のハンガリー系少数民族の権利をめぐって何度も衝突してきた。
ハンガリーのシーヤールトー（Peter Szijjarto）外務貿易相は9日の記者会見で、ハンガリーのスパイ組織がウクライナで活動しているという疑惑を否定しなかったが、「SBUの主張は反ハンガリーのプロパガンダに分類される可能性がある」と述べた。
シーヤールトー氏は記者団に対し、「国民にウクライナのプロパガンダに登場するいかなるニュースにも注意を払うよう呼びかける」と語った。
またシーヤールトー氏は「詳細や公式な情報が得られれば、対処する用意がある」と述べた。
ハンガリーのオルバン（Viktor Orbán）首相はEUの対ロシア制裁をたびたび批判し、拒否権を発動すると脅してきたが、最終的には常に賛成票を投じてきた。
オルバン氏はウクライナが将来EUに加盟できるかどうかはハンガリー次第と主張している。
