▽米国側はブラジル最大の犯罪組織であるPCC(首都第一コマンド)とCV(赤コマンド)を国際テロリストに指定するよう求めたが、ブラジルはこれを拒否した形だ。
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ブラジルのサルボ(Mario Sarrubo)公安局長は7日、自国の犯罪組織をテロ組織に指定するよう求めるトランプ米政権の要請を拒否したと明らかにした。
それによると、ブラジル政府の高官は6日、首都ブラジリアで米政府の高官らと協議したという。
米国側はブラジル最大の犯罪組織であるPCC(首都第一コマンド)とCV(赤コマンド)を国際テロリストに指定するよう求めたが、ブラジルはこれを拒否した形だ。
サルボ氏はロイター通信のインタビューで、「この両組織は国際テロリストではなく、ブラジル国内で活動する犯罪グループである」と語った。
またサルボ氏は「ブラジルの憲法は宗教や人種的な理由で政府と対峙する組織、イスラム国(ISIS)のような勢力をテロリストと見なしている」と述べた。
米国務省は2月、世界最大の麻薬組織「シナロア・カルテル」やベネズエラのトレンデアラグア、エルサルバドルのマラ・サルバトルチャ(通称MS-13)など、中南米の8つの麻薬組織を「外国テロ組織」に指定した。
先週には中米ハイチで猛威を振るう2つのギャングを「外国テロ組織」と「国際テロリスト」に指定した。
ロイターによると、ブラジル高官との協議に参加した当局者は連邦捜査局(FBI)が米国の12州でPCCとCVとつながりのある人物を特定したことを伝えたという。
PCCとCVは米国に渡航したブラジル人を通じて銃を密売し、マネーロンダリングなども行っているとされる。
米当局によると、2024年だけでも犯罪組織とつながりを理由に113人が米国への入国を拒否されたという。