▽ギリシャは豊かな西欧への亡命を求める移民の中継地であり、トルコ西岸とアフリカ北部リビアやチュニジアに拠点を置く人身売買組織が頻繁に利用している。
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欧州国境沿岸警備機関(Frontex)は8日、ギリシャ沖で不法移民に対処する際に発生したとされる複数の人権侵害について調査していると発表した。
それによると、2024年に発生したとされる12の重大事案が対象。詳細は不明である。
Frontexの報道官はAP通信の取材に対し、「Frontexは最近、申し出や苦情の受付対応を強化した」と語った。
ギリシャ政府はコメントを出していない。
ギリシャは豊かな西欧への亡命を求める移民の中継地であり、トルコ西岸とアフリカ北部リビアやチュニジアに拠点を置く人身売買組織が頻繁に利用している。
その多くがトルコ沿岸からギリシャの島々へボートで横断を試みる。
ギリシャ当局は中東の紛争が移民の急増をまねていると指摘。昨年拘束した不法移民は6万人を超え、23年比で50%近く増加した。最も多かったのはシリア人であった。
ギリシャは2023年に数百人が死亡または行方不明になった移民船沈没事故以来、海上警備を強化している。
欧州人権裁判所は1月、ギリシャ沿岸警備隊が海上で保護した移民船を組織的に公海に押しやっていると裁定した。
政府は公海で移民船を阻止する方針を継続するとしている。このやり方はプッシュバックと呼ばれ、人権団体から非難を浴びている。
政府は欧州人権裁判所の裁定を拒否。同国の沿岸警備隊は海上で事故や遭難に遭った25万人以上の移民を救助し、国際法と法律の範囲内で行動していると主張している。