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▽中銀のアナリストたちは2025年のGDP伸び率を0.2%ポイント上方修正し、プラス4.8%とした。
南米アルゼンチン、首都ブエノスアイレス(Getty Images)

アルゼンチンの中央銀行は10日、今年の市場予測調査を更新し、年間インフレ率を23.3%とした。

先月の調査では23.2%で、ほぼ横ばいとなった。

中銀のアナリストたちは2025年のGDP伸び率を0.2%ポイント上方修正し、プラス4.8%とした。

この調査は2月26~28日にかけてコンサルタント会社、リサーチセンター、金融機関など39社を対象に行われた。

政府の統計機関INDECは2月の消費者物価指数(CPI)を3月14日に、2024年第4四半期(10~12月)の経済成長率を19日に公表する予定である。

中銀は1月下旬、インフレが低下傾向にあるとして、主要政策金利を32%から29%に引き下げた。1月のインフレ率は前年同月比2.2%増に鈍化し、2020年半ば以来の低水準となった。

アルゼンチンのインフレ率は24年初頭の時点で300%に迫っていたが、その後は2桁まで下がり、1桁に突入した。

ロイター通信のアナリストは2月のインフレ率について、1月と同程度かわずかに上回る程度にとどまると予想している。

アルゼンチンの経済はインフレ率の低下と財政安定化を目的としたミレイ(Javier Milei)大統領の厳しい緊縮政策によって大きな打撃を受けている。

ミレイ氏は過去の左派政権が残した負債を一掃すると誓い、緊縮財政を推進。手厚い補助金を軒並み削減、物価統制を廃止し、通貨切り下げを含む経済改革に着手した。

その結果、インフレ率は1桁台まで低下。16年ぶりに四半期ベースで財政黒字を達成するなど、多くの経済的成功を収めてきた。

しかし、補助金頼みの生活を送ってきた低所得者層はミレイ氏の激しいショック療法に耐え切れず、生活環境が悪化。貧困率は50%を超えた。

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