▽憲法裁判所は昨年12月、大統領選第1回投票の結果を無効と判断し、ジョルジェスク氏の決選投票進出に待ったをかけた。
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ルーマニアの選挙管理委員会は9日、昨年の大統領選挙第1ラウンドを首位通過した極右ジョルジェスク(Calin George首位u)氏のやり直し大統領選への立候補を拒否した。
ジョルジェスク氏は7日、首都ブカレストの選管事務所に立候補届を提出した。
選管は48時間以内に立候補を認めるかどうかを決める必要があった。
ジョルジェスク氏の出馬が認められなかった理由は明らかになっていない。選管はその理由について、後日ウェブサイトで公表するとしている。
ジョルジェスク氏は憲法裁判所に異議を申し立てることができる。
選管本部前には数百人のデモ隊が集まり、ルーマニアの国旗を振りながら、この決定に怒りを表明した。
ジョルジェスク氏は9日、この決定について、「世界の民主主義に直接打撃を与えるものだ」と非難した。
ジョルジェスク氏の当選を期待していた極右政党も怒りの声明を発表。チョラク(Marcel Ciolacu)首相を追放せよと支持者に呼びかけた。
同党はフェイスブックへの投稿で「独裁者チョラクを倒せ」と述べた。
憲法裁判所は昨年12月、大統領選第1回投票の結果を無効と判断し、ジョルジェスク氏の決選投票進出に待ったをかけた。
やり直し大統領選までの間、国会議長が大統領代行を務めている。
憲法裁は人工知能(AI)を含むデジタル技術の違法な使用や、未申告の選挙資金が使用されたと指摘。また、ある候補がソーシャルメディア・プラットフォームで「優遇措置」を受け、その結果、有権者の意思表示が歪められたとしている。
多くの地元メディアが「ロシアの選挙介入が疑われている」と報じた。
やり直し大統領選は5月4日に予定されている。過半数を獲得する候補が出なかった場合は5月18日の決選投票で勝者を決める。
情報機関はジョルジェスク氏の陣営がティックトック(TikTok)のユーザーに36万1000ユーロの報酬を支払い、ジョルジェスク氏のコンテンツを宣伝させたと主張している。
ジョルジェスク氏は自身の選挙活動費をゼロと公言していた。
捜査当局はジョルジェスク氏が公職選挙法に違反した疑いがあるとみて捜査している。
ジョルジェスク氏は過去にロシアのプーチン(Vladimir Putin)大統領を「国を愛する男」と絶賛し、ウクライナを「敵対国家」と呼んだことがある。
またジョルジェスク氏は1930~40年代にかけてのルーマニアのファシストやナショナリスト指導者たちを国民的英雄と称賛して物議を醸したこともある。