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▽ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は25日午後の時点で4万8348人、負傷者は11万1761人となっている。
2025年2月25日/パレスチナ自治区、ガザ地区北部、テント内で暖を取る家族(ロイター通信)

パレスチナ・ガザ地区のイスラム組織ハマスは25日、先週イスラエルが釈放する予定であった620人のパレスチナ人の解放について、仲介者と合意に達したと発表した。

ハマスは22日にイスラエル人捕虜6人を解放。イスラエルはこれと引き換えに刑務所に収監されているパレスチナ人620人を釈放する予定であった。

イスラエルのネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相は22日の声明で、「次の人質の解放が確実になるまで、そして、ハマスによりイスラエル人捕虜の引き渡しにおける屈辱的な儀式がなくなるまで、パレスチナ人の釈放を延期する」と述べていた。

ハマスは停戦第1段階で解放する33人のうち25人は生存していると明らかにしている。

22日の捕虜交換により、停戦第1段階で解放を待つ人質は4人(全員死亡と推定)となった。

ガザ停戦は1月19日に発効。それ以来、地区内でイスラエル軍の大規模攻撃は確認されていないが、散発的な発砲が何件が報告されている。

多くの市民が瓦礫の山と化した自宅に戻り、屋外やテントでの避難生活を余儀なくされている。

ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は25日午後の時点で4万8348人、負傷者は11万1761人となっている。

多くのボランティアが行方不明者を捜索している。建物の倒壊に巻き込まれるなどして行方不明になった市民は1万~1万4000人と推定されている。

国連のデュジャリック(Stephane Dujarric)報道官は25日、ガザ地区で厳しい寒さが続く中、幼児6人が低体温症で死亡したという報告を受け、イスラエルに対し、ガザへのテント搬入やシェルター増設を認めるよう要請した。

ガザ当局はこの1週間で少なくとも6人の幼児が低体温症で死亡したと報告している。

それによると、25日に3人の新生児(生後1~2日)が入院直後に死亡したという。当局は南部ハンユニスで6人目の犠牲者が確認されたとしている。

カタールの衛星テレビ局アルジャジーラは赤十字職員の話しとして、「ここ1週間の厳しい寒波と暖房不足により、6人の幼児、新生児の死亡を確認した」と報じた。

停戦第1段階は来月初めに期限切れを迎える。停戦第2段階の協議はまだ始まっていない。

停戦協定の概要
▽第1段階の停戦は1月19日(日)に発効。6週間続く予定。

▽ハマス側はパレスチナ人捕虜と引き換えに、33人のイスラエル人捕虜を段階的に解放する。

▽イスラエル軍は停戦の第1段階として、ガザ境界の700メートル地点まで撤退する。

▽イスラエルは終身刑250人を含む約2000人のパレスチナ人受刑者を段階的に釈放する。

▽イスラエルはガザ地区内で負傷した人々が治療を受けるために移動することを許可する。

▽イスラエルは停戦開始から7日後にガザ南部とエジプトを結ぶラファ国境検問所を開放する。

▽イスラエル軍はガザとエジプトの境界フィラデルフィ回廊からの撤退を開始し、第2段階で完全に撤退する。

▽停戦の第1段階中、毎日600台の援助トラックをガザ地区に送り、食料や医薬品などを難民キャンプなどに届ける。

▽恒久的な和平に向けた同盟国による間接協議は第1、2段階中継続される。

▽ハマスは残りのイスラエル人捕虜を第2段階以降に解放する。

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