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▽コレラは感染性下痢症のひとつで、治療せずに放置すると数時間で死に至ることもある。
スーダン、準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」の戦闘員(Getty Images)

アフリカ北東部・スーダン南部の町でコレラが流行し、この3日間で58人が死亡、約1300人が罹患した。軍事政権が23日、明らかにした。

それによると、現場は首都ハルツームの南方約420キロに位置する町。準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」の攻撃で給水施設が破壊され、清潔な水を確保することが難しくなっているという。

保健当局は声明で、「20日から22日の間に58人のコレラ患者が死亡、1293人が罹患した」と述べた。

コレラは感染性下痢症のひとつで、治療せずに放置すると数時間で死に至ることもある。コレラ菌に汚染された水を飲んだり食品を食べたりすることで感染する。

保健当局によると、国連や他の国際機関と連携してこの町と周辺地域で患者を治療したり、支援を提供しているという。

また当局は国連主導でコレラワクチンの接種キャンペーンも進めているとした。

軍政とRSFは23年4月からハルツームなどの支配権を争っている。

この内戦は世界最悪の人道危機に発展。人口の半数以上にあたる約2500万人が飢餓に直面し、数万人が死亡、1300万人以上が避難を余儀なくされ、うち300万~350万人が周辺国に逃れたと推定されている。

激戦が続くダルフール地方では複数の地域で餓死者が出ているという情報もある。被害の全容は明らかになっておらず、調査が進む目途も立っていない。

国連は23年4月~24年6月の間にハルツームだけで2万6000人以上が死亡。さらに数千人が病気や栄養失調などで死亡したと推定している。

この紛争により、医療システムは崩壊。全国の医療従事者が医薬品不足に悩まされる中、コレラを含む複数の感染症が蔓延する事態となった。

国際医療支援団体「国境なき医師団(MSF)」によると、コレラ患者向けの診療所と入院施設は手いっぱいの状態。保健当局は患者を治療するため、大人用と小児用の医療テントやワクチンの追加供与を求めている。

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