▽自由党は3月9日に総裁選を行い、トルドー首相の後任を決める予定だ。
カナダのジョリー(Melanie Joly)外相は19日、少数与党・自由党の総裁選について、元中央銀行総裁のカーニー(Mark Carney)氏を支持すると表明した。
ジョリー氏は声明で、「カーニー氏は来る総選挙で保守党を破るのに最も適した立場にある」と指摘。「トランプ(Donald Trump)次期米大統領による関税政策に正面から立ち向かえる候補者だと考えている」と述べた。
カーニー氏は2008年のリーマンショック時にカナダ銀行(中銀)を率い、カナダ経済を支えた。
またイングランド銀行(中銀)の総裁を務めた際にはブレグジット(EU離脱)の後遺症を抑えたとして、その手腕を高く評価されている。
ジョリー氏はカーニー氏について、「カナダに比類のない経済経験をもたらしてくれる」と評価。「2008年の危機やブレグジットを含め、危機の時にはあらゆる国が彼を頼りにした」と述べた。
自由党は3月9日に総裁選を行い、トルドー(Justin Trudeau)首相の後任を決める予定だ。
総裁選への立候補を表明したのはカーニー氏、フリーランド(Chrystia Freeland)前財務相、グールド(Karina Gould)下院院内総務の3人。
最新の世論調査によると、自由党は次の議会選で保守党に大敗する可能性が高い。カナダ放送協会(CBC)が年始に行った調査では保守党の支持率が45%、自由党が23%となっている。