▽23人は30日、北キブ州の軍事法廷に出廷した。
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コンゴ民主共和国で少なくとも23人の陸軍兵士が東部地域での戦闘中、レイプ、脱走、その他犯罪の疑いで罪状認否を受け、死刑または10~20年の懲役刑に直面している。
現地メディアによると、23人は30日、北キブ州の軍事法廷に出廷したという。
コンゴは今年3月、死刑禁止令を解除。5月に8人の兵士が戦場から逃走したとして死刑判決を受け、7月にも同様の罪で25人の死刑が確定した。いずれも刑は執行されていない。
陸軍の報道官はAP通信の取材に対し、「30日に出廷した23人のうち10人が戦闘を放棄し、仲間の命を危険にさらした脱走の罪に、残り13人は武器の不正使用、不服従、強盗、レイプの罪に問われている」と語った。
コンゴ東部では国際テロ組織アルカイダやイスラム国(ISIS)とつながりのある過激派など、120以上の武装勢力が活動している。
北キブ州に拠点を置く同国最大の反政府勢力M23(3月23日運動)は政府と戦争状態にあり、隣国ルワンダの支援を受け、民間人を虐殺している。
M23はルワンダとウガンダの支援を受けていたコンゴのツチ族武装集団の元戦闘員で構成され、2009年3月に締結された和平協定により、コンゴ軍に編入された。
しかし、M23の戦闘員はコンゴ軍に編入された後もルワンダ国境付近で活動を続け、13年の紛争に敗れるとルワンダやウガンダに逃亡。21年11月頃から活動を活発化させ、北キブ州の複数の集落を占領した。
コンゴ、米国、国連安保理はルワンダ政府がM23を支援していると指摘。ルワンダはこの主張を否定している。
1994年のルワンダ大虐殺に関与したとされるフツ族の住民数千人がコンゴ東部に逃げ込んで以来、両国の関係は緊張状態にある。
M23はコンゴに逃げ込んだフツ族の掃討を目指しているものとみられる。
国連はコンゴ国内で活動するルワンダ兵の数を最大4000人と推定している。
この紛争により700万人以上が避難を余儀なくされた。国連は世界最大級の人道危機のひとつとして、国際社会に支援を求めている。