◎国内の空港は旧アサド政権が先週崩壊して以来、閉鎖されていた。
シリア・ダマスカスの国際空港が18日、国内線の運航を再開した。
国内の空港は旧アサド政権が先週崩壊して以来、閉鎖されていた。
最初の便はジャーナリストを含む43人を乗せ、東部アレッポ県に向かった。現地メディアによると、旅客機は無事、アレッポの空港に無事到着したという。
アサド(Bashar Assad)前大統領は先週、タハリール・アルシャーム機構(HTS)率いる反体制派による電光石火の攻勢に対応できず、ロシアに逃亡。これにより、50年にわたるアサド一族の独裁に終止符が打たれた。
反体制派の攻撃は11月27日に始まり、正規軍は12月8日にダマスカス空港を放棄した。それ以来、安全上の理由から離着陸する便はなかった。
空港の職員は今週初め、2011年の蜂起のシンボルである反体制派の三ツ星旗を飛行機にペイントした。
ターミナル内でも新しい国旗が掲揚され、旧アサド政権の旗は破り捨てられた。
AFP通信は空港関係者の話しとして、「国際線はメンテナンス作業の後、12月24日に運航を再開する予定だ」と伝えている。
隣国ヨルダンもシリア国境の封鎖を解除。両国間の物資や貨物の往来を再開した。
米政府は今週初め、暫定政権を率いるHTSらの関係者と接触していると明らかにした。米政府はHTSの指導者であるジャウラニ(Abu Mohammad Al-Julani)氏に1000万ドルの懸賞金をかけている。
ジャウラニ氏が暫定政権に関与するかは分かっていない。
シリア内戦の犠牲者は50万~60万人と推定されている。被害の全容は明らかになっておらず、調査が進む目途も立っていない。
国際人権団体アムネスティ・インターナショナルは旧アサド政権の弾圧により死亡した10万人以上の遺体が全国各地の集団墓地に埋葬されている可能性があると指摘している。