◎コンゴ、米国、国連安保理はルワンダ政府がM23を支援していると指摘。ルワンダはこの主張を否定している。
アフリカ中央部・コンゴ民主共和国東部で陸軍と反政府勢力M23(3月23日運動)の戦闘が激化している。
コンゴ軍は13日の声明で、M23が今週初めに北キブ州郊外の集落で住民12人を殺害したと明らかにした。
これに対し、M23の報道官はAP通信の取材に対し、「集落を攻撃したのは陸軍であり、政府のプロパガンダに騙されるな」と語った。
M23はルワンダとウガンダの支援を受けていたコンゴのツチ族武装集団の元戦闘員で構成され、2009年3月に締結された和平協定により、コンゴ軍に編入された。
しかし、M23の戦闘員はコンゴ軍に編入された後もルワンダ国境付近で活動を続け、13年の紛争に敗れるとルワンダやウガンダに逃亡。21年11月頃から活動を活発化させ、北キブ州の複数の集落を占領した。
コンゴ、米国、国連安保理はルワンダ政府がM23を支援していると指摘。ルワンダはこの主張を否定している。
1994年のルワンダ大虐殺に関与したとされるフツ族の住民数千人がコンゴ東部に逃げ込んで以来、両国の関係は緊張状態にある。
M23はコンゴに逃げ込んだフツ族の掃討を目指しているものとみられる。
国連はコンゴ国内で活動するルワンダ兵を最大4000人と推定している。
両国の外相は先月、北キブ州におけるルワンダ軍の撤退条件に合意した。
コンゴ政府とM23は7月、停戦に合意。8月に発効したが、その後戦闘が再燃した。米政府は今月初め、M23による停戦違反に深刻な懸念を抱いていると表明した。
コンゴのチセケディ(Félix Tshisekedi)大統領とルワンダのカガメ(Paul Kagame)大統領は15日に会談する予定だ。